2020年9月


 
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○2020-09-02 望、天しゃ (旧暦 文月十五日、盂蘭盆)
 
 
 またもアンテナ低かったってお話。
 
 
 
 公式サイトを拝見すると。この八月をもって、セーラー万年筆が万年筆製品の大幅リストラを敢行した模様。
 プロムナード、ヤング・プロフィット、プロフィットカラー、プロフェッショナルギアΣ、世界の銘木シリーズ、ミニコロールはシリーズそのものが終了。
 他のシリーズも商品展開が縮小されました(軸のカラバリとかね)。
 
 いや知らんかったわー。
 知ったの九月に入ってからやー。orz
 
 これが前向きな変更なら良いのですが。
 もしも後ろ向きのリストラであれば、先々が不安になります。
 万年筆の国内三大メーカーの中、セーラーは特に万年筆に重心が寄ったイメージが強くて、消費されやすい価格帯であるボールペンやシャーペンで喰えてる印象がないのですよね。ほら、パイロットの Dr.グリップとか、プラチナのプレスマンやプロユースと違って、セーラーのシャーペンやボールペンって言われてもピンとこないでしょ?
 そんな万年筆メーカーが万年筆のラインナップを減らす。不穏な空気が漂うと感じても、やむなきことです。
 
 セーラーは受注停止していた長刀研ぎやクロスポイントなどのセーラー独自のペン先を、一昨年に復活させたばかりです。
 ただし、それまでの、いろいろなペンに特注で付けられる方向ではなく、長刀なら長刀、クロスならクロスのニブが付いた専用万年筆を販売するという形になりました。おかげで、かつては二万円台でも買えた長刀研ぎが、今では五万円強する!
 あるいはニブの供給が安定したら徐々に以前の販売形態に戻るのかな、とか期待していた矢先に、このリストラ。心配になるのも仕方ないでしょ。
 
 今回のリストラが前向きなものだと信じて。
 とにかく頑張っていただきたいです。
 
 個人的には、いつかはΣを買いたいと思っていただけに残念な結果となりました。
 いやまあ、八月で生産終了なので在庫はまだまだあるはずですし、万単位の価格ですから一気に店頭から姿を消すなんてこともないとは思いますが。
 それでもね。おいそれと気軽に買えるお値段でもない。さーて、どうしますか。
 え? 給付金? ああ、それねー。
 だからなんだよなー。おいそれと今さら万年筆を買えない理由。(;^_^A
 
 


 
○2020-09-03 (旧暦 文月十六日、送り火)
 
 
 安倍政権の本質を突くかのようなタイトルが良いですね。
 
https://news.yahoo.co.jp/articles
/26d382bb9a21e2da9240d928cb7c890465825048

 
 本当に、これ。
 前に「平時でしか何もできない政権」という評を読んだことがありますよ。
 でも、表現では↑の記事タイトルのほうが上ですね(笑)。
 
 忖度大好き総理が辞めても、それを継承する、あるいは猿真似する総理が続いたら、なんにもなりません。
 それは勘弁してください。
 
 


 
○2020-09-03 百鬼夜行
 
 
 オニボウフラ。
 
 と聞いて、どんなのを想像しますか?
 とんでもなくでっかいボウフラ?
 いえいえ。
 
 答えは反転しておきましょう。
 
 
 
 ボウフラが蚊の幼虫なのに対して、オニボウフラは蚊の蛹。
 水面に突き出す呼吸管が二本あって、それが鬼の角のようなので、この名がある。

 


 
○2020-09-04 (旧暦 文月十七日)
 
 
 何という恐ろしい話……。
 
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2009/04/news009.html
 
 二十年の努力が、自分に関わりのない所で皆無にされる。
 怒らないあたり、一箇月の呆然だけで済むあたり、それからやり直して完成させるあたり、中村元さんのスケールが判ります。さすがに名を残す学者さんは違います。
 
 そう言えば、『こち亀』にもあったなぁ。
 編集さんが受け取った原稿を持ち帰る途中で、うっかり焚き火に落としてしまったエピソード。
 
 手書き原稿が主体の頃は、バックアップを取れませんでしたからね。担当や選考委員で回し読むためにコピーは取るものの、それはバックアップの役目をなさない。
 活字になるまでの過程のどこか一つでミスがあれば、時空の彼方に消えてしまう脆弱性を持っていた。それが手書き原稿。
 
 今はテキスト・ファイルなのでコピーが容易。
 著者本人が複数のバックアップを取っていれば、編集がどんだけ粗忽でも、ほぼ無傷で済む。無論、編集部できちんと管理するのが筋ではありますけどね。
 
 逆に。
 コピーが簡単だから故、流出の危険性は手書き時代とは桁違いかもしれませんね。
 編集が原稿をメモリにコピーして自宅で仕事するために持ち帰る。途中の呑み屋や電車に置き忘れる。無事に帰宅しても自宅のPCが感染しており、そのままネットに漏洩。家人が不要メモリと間違えて誰かに貸す、やる、捨てる。等々。
 あるいは、意図しての原稿盗み出しも簡単でしょ。分厚い紙の束だとそうはいかないところを、メモリの“隅っこ”に入れとくだけですからね。紙へのコピーと違って、三百枚程度のテキスト・ファイルのコピペなんて一瞬ですし。
 ちょっと前はデジタル原稿であっても、プリントした紙束での応募だった新人賞等々も、今では出版社の投稿フォームにコピペですからね。手順が簡単すぎて不安になりますよ。編集部に、あるいはサーバー管理に一人、不届き者がいるだけで盗作楽勝な環境と言っても過言ではないかと。
 
 便利であればあるほどセキュリティ面では脆弱になる。
 まるでMT車とAT車の関係みたいですね。
 
 


 
○2020-09-05 三隣亡 (旧暦 文月十八日)
 
 
 これってサー。
 
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2009/03/news123.html
 
 ジェネレーション・ギャップどうこうの問題ではなく。
 要は、取説を読まない馬鹿者の話でしょ。取説が無くても、ネットで調べりゃ済む話。
 判らないままにとりあえず押してみたというのがまた怖い。自爆スイッチだったら、どうすんだよ!(笑)
 ぶっちゃけ、こんな輩が公道を運転するの怖すぎます。何やらかしても「だって知らなかったから」と平然としてそうで……。
 
 誰かが言ってました。
 自分で調べず人に訊くだけだと頭がどんどん悪くなる。
 って。
 
 ggrks。
 ってのは、実は愛の鞭なんですよ。ええ。
 
 


 
○2020-09-06 八せん始め、一粒万倍日、不成就日 (旧暦 文月十九日)
 
 
 『1日外出録ハンチョウ 9』
 『1日外出録ハンチョウ 9』
  福本伸行・萩原天晴・上原求・新井和也/ヤンマガKC

 
『トネガワ』が終わったんだそうですね。読んでませんけど。
 こっちは大丈夫なのかな?
 まあ、お二方ともカイジに出会うまでは絶好調だから……(爆)。
 
 善光寺って一年前でした?
 連載であれ単行本刊行であれ、ペースは同じようなものだから……マジで早っ。
 
 班長用個室、良いですなー。
 三畳一間とは言え、何もない所から自分好みに整える。楽しいものです。箱庭ゲームとも相通ずる魅力。
 人間は、やはり本質的に捕食される側寄りの生物なので適度に狭い所に入ると、おちつくんでしょうね。
 
 方言は恥ずかしくない。
 恥ずかしいのは、方言をバカにする東京者のほうである。つか、方言を笑う東京者って、元を辿れば地方出身者だからね。自分自身の“お上りさん”当時を差し置いて、よくも笑えるものだと。
 何より、東京にも方言があることを忘れチャッテてはいけないジャン。
 つーか。「マジ卍」みたく、すぐに廃れる言葉を粋がって使うほうが恥ずかしいと思うですよ。最近では、美味しいことを「ヤバイ」と言うのも古いんだそうですね。新語造語は、定着するかどうか見極めるまではスルー推奨、かな。
 
 柳内さんの後任の「元パチプロの川井」って……誰? どこかで出たことある? 何か凄い存在感あるんスけど。
 
 いちおう、「戦隊」は東映の登録商標だ、とだけ言っておこう。
 大槻→小田切のハマりのコンボには笑う♪
 
 国士無双は役満の中では上がりやすいんだそうですね。よく知らないけど。
 
「一会」は、この巻の中で一番好きなエピソードです。
 自分は呑めないので、経験ありませんが。それでも行きずりの一期一会で大いに盛り上がるというのが素敵なことだとは判ります。それが成立する、気取らない呑み屋街も含めてね。
「じゃあ」で解散した後に大槻がふと振り返る雑踏シーンの大ゴマが素晴らしい。
 まあ、後日の「少なからぬ変化」は蛇足でしたけどね(笑)。
 
 どぜう、かぁ。
 一度、機会があったんだけど、あのときはクソ暑かったからなぁ。熱い料理にミクロもナノも触手……もとい食指が動かなかったんだよなぁ。
 江戸の、特に下町の粋を語るに欠かせない料理ではあるのです。次の機会があれば逃さないようにしないと。うん。
 あ、クサヤも挑戦したいです。うん。
 瑞典のニシン缶は要らん。デスソース並みに、えんがちょさせていただく。
 
 


 
○2020-09-07 白露 (旧暦 文月廿日)
 
 
 冒頭、いきなりキモい人が出てきて、びっくり。
 語り部にしてもキモい。『ゴースト』の仙人よりキモい。
 
 第一話だからか、CGてんこ盛りやな。
 先々、続かないんだろうなー。
 
 本業が小説家で、副業が本屋。
 とは言え、本屋は儲からなさそうな形態。ほぼ子供相手のボランティア。子供好きに悪い人はいません。
 て言うか万年筆? 今どき手書き原稿? 昭和からの大先生ならともかく若手作家でそれって、編集部が受けてくれるの?
 店内に巨大なジオラマ模型があるのは、主人公の純真な子供心を顕しているのかもしれませんね。『未知との遭遇』みたく。
 
 顔芸の濃いヒロインは『W』の“スリッパ使い”以来かな。
 あ、『ゴースト』の理系女子もか。
 
 怪人が世界を本の形に切り取って浮かび上がらせて好き勝手する。
 映司が上様と共闘したときも、そんなだったな。
 
 喋って暴れて、最後にちゃんと爆死する怪人って、かなり久々な気がします。
 巨大化だけ余計だな。宇宙刑事や戦隊になっちまうよ。
 
 従来のベルト音声が掛け声的だったのに対して、今回は朗読だから聞き取りにくくて(苦笑)。
 アイキャッチに文章を載せるのは補完なんだろーなー。
 
 やっぱり、膨大な本棚の群れって異世界感ありますよね。
 なので、本の世界がテーマということもあり、『ネバーエンディング・ストーリー』の雰囲気に似てしまうのは仕方ありません。ドラゴン出てくるし。
 
 敵側の自動執筆装置は面白い。
 あれ、ウィジャ盤の応用ですね。
 
 夢の中で消えた少女は、きっと敵になって登場する。
 つか、すでに敵として出てる気がする。音声? ヴォイス・チェンジャーは基本っしょ。
 
 主題歌でレギュラー陣がダンスというのも斬新で。『プリキュア』では定番なんですけどね(笑)。
 ダンスじゃないけど、レギュラーが主題歌専用のステージ演出ってのは『剣』以来かな。
 
 次回、2号ライダーがトライクに乗ると、巷で騒いでますが。
 すでに四輪に乗るライダーも出てるのだから、今さらですよねー。
『555』で、カイザがサイドカーだったしサー。
 
 


 
○2020-09-08 三隣亡 (旧暦 文月廿一日)
 
 
 いやいや嘘でしょ?
 
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2009/05/news032.html
 
 嘘じゃないの? マジ?
 
 これって、あれかな?
『III』のリリースに漕ぎ着けたものの、4?への道が見えないから北米のアニメ業界を巻き込む作戦? アニメが売れればゲームにも追い風吹く、みたいな?
 逆に。アニメが滑ったら、それこそ水泡に帰す。4?が消えてなくなりかねないんだが?
 
 あるいは。
 4?を諦めて、アニメでストーリ完結まで持っていくとか?
 あちらのアニメ事情は判りませんが、いきなり4クールとか貰えるものとも思えない。となると、お試しの1クールと言うか1シーズンをやって世間の反応を見る形でしょう。
 ということは、そこで失敗すれば、やっぱり水の疱ですね。4?の企画なんて業界が見向きもしなくなる。物語の完結など永劫の彼方となってしまう。
 
 つまりよーするに。
 鈴木Pは何を考えてるんだ?
 
 


 
○2020-09-09 一粒万倍日 (旧暦 文月廿二日)
 
 
 ほうほう、『ハルヒ』の新刊、来ますか。
 九年ぶりとは思いませんでした。『驚愕』って、そんな前でしたか。はー。
 アニメは「8」で良くも悪くも巷を騒がせたし。
 原作は角川スニーカーから角川文庫へと進出したし。
 そんなこんなで、またもスニーカーから新作とはね。
 ひょっとすると今、アニメの再放送をしてるのは、これのプロモなんでしょうかね。
 
 と言いつつ。
 少し冷たい言いかたをしますとね。
 さすがにブランクが長すぎたと思いますよ。
 その間に、熱狂的ファンやコアな考察マニアが展開や裏設定をあれこれ考え抜いて発表しまくって、その結果、作者さんが元々予定していたプロットを使えなくなり身動きとれなくなっているのではないか? という推測は充分に成立すると思うわけです。
 個人的には、SOS団に対抗するグループを出してきたあたりで、作者さんネタ切れなさったか? と勝手に心配したものでした。手札をすべて巷の予想に的中されてしまい、手詰まりになっているんじゃないのかなぁ、と。
『分裂』→『驚愕』で世界線が二つに分岐した構成は、一人称小説としてはいささか問題でしたし(一人称小説最大の特徴と言うかルールは、読者に入る情報が語り手の持つ情報を越えない、という事。要するに、キョンが知らない限り語らない限り読者はハルヒや朝比奈さんの自宅を知りようがない、ということ。プロローグなどをメタ視点でやることはあるが、本編でそれをするなら一人称である意味がなくなる。アニメの「エンドレスエイト」も、その点で重大なルール違反を犯しており、その影響でか演出が崩壊すらしていた)。挑戦精神は理解するけど、追い詰められてたのかなぁ当時の作者さん。
 今度の新刊は『驚愕』の続きではなくサイド・ストーリのようですし。
 
 そもそも、シリーズ一作目であり作者さんの受賞作である『憂鬱』は、それ単品で完結している作品でした。どの賞でも応募条件には「完結している作品」って、たいがいありますからね、当然のことです。
 完結しているにも関わらず、人気あるから(たとえ無理であっても)続編を、というのは商業出版として至極真っ当な姿勢ですが。そこで短編の『笹の葉ラプソディー』と『エンドレスエイト』からの大作『消失』へという展開は「お見事!」の一言です。『ハルヒ』は、この長編二本と短編二本と、あと『陰謀』の序盤だけ読んでいれば充分かな、とすら思えるほど。それだけ、きちんとまとまっている。
 だからでしょうか。ファンでもない自分からすると、他の巻は蛇足感とまではいかないものの、どうでもいいかな、という感触すらあるんですよね。失礼ながら。
 今度の新刊、もちろん買うつもりではいますが、そこまで期待していないのもまた事実。(;^_^A
 いや、もう完結なんてしないでしょ、この物語。
 
 


 
○2020-09-10 下弦、二百二十日 (旧暦 文月廿三日)
 
 
 余韻を引きずってる『渡り鳥とカタツムリ』(高津マコト著)。略して『わたカタ』だそうな。
 ちょいとネットを駆使して、つぐみさんと雲平くんの旅を追いかけてみようと思い立ち。
 
 
 
 つぐみさんと雲平くんが初めて出会ったのは、九十九里海岸は蓮沼に在る道の駅「オライはすぬま」。ご自慢は鰯料理。鰯とか鯖とか小鰭とか、ちゃんと料理した青身魚って何であんなに旨いんでしょうね(反面、下手クソがいじると最悪の臭さになる……)。
 つぐみさんが雲平くんに珈琲をご馳走したのは、お隣の「RVパークはすぬま」。
 
 つぐみさんがSNSにアップした「バーガーは別腹」は、茨城の行方に在る道の駅「たまつくり」でのこと。
 食べてたバーガーは形からすると、たぶん「鯉パックン」じゃないかなぁ。まあ、オイラなら無難に「豚パックン」か「鴨パックン」にする。「なめパックン」は少し勇気要るかも。
 
 SNSを見て思い立った雲平くんが、つぐみさんに追いついた(であると同時に、あのチンピラ連中が駐車場にテーブルを広げて酒宴を開こうとしていた)場所は茨城県日立市の道の駅「日立おさかなセンター」。
 あとがきによると、ここでも食事シーンを予定していたそうで。まるで海鮮のバイキングみたいな「味勝手丼(みがってどん)」が凄いらしい。そりゃ、何だか凄いことになっちゃうよね、自分で好き勝手に魚介を選びまくるんだから。
 
 その晩に二人が入った岩風呂は、ひたちなか市の「阿字ヶ浦温泉のぞみ」。施設の外観が特徴的。
 泊まったのは「RVパークあじがうら」と思われ。何せ「のぞみ」へ徒歩七分だから。
 
 翌明け方にバンの中で凍死しかけてた雲平くん(笑い事ではないな)をつぐみさんが朝湯に誘ったのは、福島県楢葉町の「道の駅ならは」。温泉利用は 10時からとのこと。
 
 うめまよが迷子になったのをきっかけにパピー号のご夫妻と知り合った宿営地は、同じく楢葉町の「天竜岬スポーツ公園」。施設に入るときと翌朝も背景にあったアイスショップの外観からすると、まちがいなし。
 
 北塩原村の五色沼に向かう途中にあった“変なモノ”は調べに調べましたよ(疲)。
 田村市の「カッパ村」に展示されている大量の像の一つですね。
 劇中に出た像はかなり美化されてますが、ご主人の手作りで、すべての作品が独自色凄すぎるだけでなく「著作権? 肖像権? 何じゃそれ?」な怖いもの知らずな代物も多々あって超カオス状態。まちがいなく、『探偵!ナイトスクープ』の「パラダイス」にカテゴライズできるレベルだと思います♪
 
 雲平くんが車の“改造”に目覚めたのは、猪苗代湖近くの「道の駅猪苗代」。
 施設内にRVパークもあるので、夜中の騒動も、ここと思われ。
 
 青森県十和田の「バラ焼き」は面白いですね。
 んが。バラ肉とタマネギを焼いて白メシと共に喰う。よーく考えたら焼き肉の基本的な組み合わせじゃないですか。旨いに決まってますよ。そもそも焼き肉にニンジンだのハクサイだのシイタケだのピーマンだの要らないんですよ偉い人はそれが判らんのです。
 
 欲張って天然水を買いすぎた青空市場は、どこのか特定できなかった。
 
 青森県東通村尻屋崎。
 下北半島の出っ張り部分ではあるものの、残念ながら本州最北端とはいかないのねん。
「寒立馬」は農耕目的に作られた、外来馬との混血種なのだそうで。木曽馬みたいな日本在来馬とは違うらしい。農作業などだけでなく何と…………食用でもあるとか(え? 天然記念物なのに食用? えイミわかんない)。
 ついでに調べたところ、日本古来の馬は蒙古出身説が濃厚だそうです。埴輪や三春駒とかのモデルって、みんな蒙古馬のルーツなんですね。そうか、木曽馬の力強さはモンゴル出身横綱みたいなものか(何か違う)。
 
 しっかし、旅の途中を相当量スッ飛ばしましたなー。
 あとがきにある栄螺堂だって会津若松だから福島。福島で、かなりゆっくりしていた印象です。何この福島推し?
 仕事の取材を兼ねた旅のためか、つぐみさん、茨城の「オライはすぬま」で雲平に逢ったあと、一週間もかけて福島の「たまつくり」に着くわけですから、かーなーり、のんびり移動してますよね。
 目的地の尻屋崎まで何週間かけたのかな? 最初の蓮沼が蚊の残る晩夏もしくは初秋で、尻尾崎では初雪が降ったから秋丸々……つか雲平、そんなに有休あるんかい(笑)。
 
 作者さんご本人もロケハンなさっているうえに、その道の達人さんたちの協力を仰いでいるそうで。
 それが作中のリアルな雰囲気に貢献していると思います。旅漫画としての質は、かなりのものだと思うな。
 
 リアルさと言えば、これも作品での重要ファクターであるキャンプ用の車たち。
 
 アルビレオ号のベース車は何だろう? 1ボックス車に詳しくないからマジで判らん。(;^_^A
 ちなみに、アルビレオは、はくちょう座のβ星(α星は白鳥の尻尾に位置し、夏の大三角を構成するデネブ)の名で、白鳥のクチバシに位置する実は二重星(連星ではない)。7×50 の双眼鏡でも二つあるのが判ると思う。さすがに、肉眼で識別可能な北斗七星の死兆星(笑)みたくは、いかないだろうね。
 判らんままも負けた気がして口惜しいので、↑の「カッパ村」ほどではないが、あれこれ調べまくったですよ。
 結果。ランクルとハイエースの専門店、flexdream によるハイエース(200系)の「丸目換装クラシックカスタム」かな、と。
 よし、何とか突き止めた。
 
 パピー号もベース車が何か、さっぱり。
 スライド・ドアが右側のみで左ハンドル、ついでにワイパーの向きを見ても欧州車だと思われ。それとも欧米向けの日本車?
 レイアウトはミッドではなくRR。リア・ハッチの下にエンジン・ルーム用のハッチがある。これは、かなりの旧型っぽいね。“オバQ”サンバーとか、このハッチ形式だったと思う。
 フロント・マスクにスペア・タイヤを載せているのが特徴の一つではあるものの、これが本来の仕様なのか改造の結果ここにしか置き場がなかったものなのか……。
 うーん。お目々の可愛らしさはVWタイプ2、所謂ワーゲンバスに似てるんだよなぁ。でも、あれはフロントが曲面で傾斜してるし、スクリーンが二枚ガラスだから…………あれ? 違うのもある?
 うわっ、見つけた! T2b だ!! しかもこれ、WESTFALIA がカスタマイズしたポップアップ・ルーフ付きキャンパーがある!!!!
 これにまちがいないね。ふぅ。
 
 詳しい人には何でもない情報でしょうが。
 ドの付く素人の妖之佑が、それでも正解に辿り着けるのは、本当にネットって凄いです。
 
 
 
 うん。ネット上の“走行”とは言え、それはそれで楽しかった。
 旅には行きたいですが、実は妖之佑は旅に向かない体質なんですよね。イソギンチャクか下手するとカメノテ並みの定住種で。
 たった一泊二日でも、二日目の朝のお手洗いが悲惨です。変なもの食べてなくても無茶してなくても悲惨です。とにかく弱い。しかも、どんな快適な宿でも安眠できたためしがない。そもそも寝つけない。ましてやテント泊なんてやったら、きっと氏にます(爆)。
 これはあれだね。アルビレオ号やパピー号みたいな自分専用のキャンパーを、まずは自宅の敷地内で自室として使い、数ヶ月かけて心身を車室暮らしに慣らす。旅に出るのは、それからだな……って、えらいこっちゃ(苦笑)。
 それよりは普通に外泊に慣らすほうがいいと思う。orz
 
 


 
○2020-09-11 (旧暦 文月廿四日、地蔵盆)
 
 
 あまりにもザルな幼稚システム。
 そして謝罪に誠意の感じられない、むしろ各銀行が悪いとでも言いたげな責任転嫁の記者会見。
 しかも、対策が新規口座の開設を止めるだけで、既設の口座はそのまま継続稼働という、これまた稚拙なもの。
 ぶっちゃけ、危機感ゼロ。
 
 民間会社になって三十五年。
 それでも体質は変わらない、お役所気分は消えない。
 ということですかね。
 ネット上の脆弱性についての意識が、それこそ海外から攻撃されまくってる省庁レベルなんだから。
 
 今回の事件って要するに、それぞれ(いちおう)きちんと管理していた(はずの)各銀行の口座に対してNTTドコモが穴を開けた、ってことですよね。
 言ってみれば、ドコモ口座という名のバックドアが設置された、という構図(どうでもいいけど「ドコモロ座」に読めるな。どこの三流劇団だよ)。
 
 それにしても怖いです。
 ドコモ口座を持っていない、ドコモのケータイを使っていない使ったこともない。
 そんなドコモと無縁の人の銀行口座からドコモを介して第三者が簡単に大金を引き出せるなんて、ザルどころかゲートが開いてる状態じゃありませんか。て言うか、むしろドコモと無縁な人のほうが危険って……何? これってドコモの嫌がらせ?
「六十六件、千八百万円」ってのは氷山の一角かもしれません。つか、たぶんまだまだ増えるはず。
 
 いくら「通帳、カード、印鑑、暗証番号の管理は徹底して」と警鐘を鳴らしても、銀行の窓口で本人確認を徹底していても、こんな抜け道があったらなんにもなりません。しかも、抜け道は本人や各銀行のせいではなく、ドコモが勝手に作ったものという……みんな、もっと怒ろうぜ。
 いちおう各銀行の責任と言っていいかもしれないのは、ドコモという馬鹿野郎を無条件に信用した責任、でしょうかね。この中に、ゆうちょ銀行が入ってて笑うわ。元公社という点で、NTTとはお仲間さんだからなー。
 
 ウチが使っているのは、ゆうちょと三菱UFJで、幸いなことに三菱UFJはドコモ口座との提携をしていなかったというので助かりました。
 とりあえず、ゆうちょの通帳記入を急がないと。
 
 つか、我々にできることが、小まめに通帳記入して残高確認くらいしかないのも、もどかしいですね。
 いちいち通帳持ってくのは面倒くさい、という声もありそうですが、自分のお金を守るためには、多少の不便さは受け入れるべき。
 むしろ、これもまた、便利になったことの弊害と言えるのでしょうね。
 
 ゆうちょ銀行は前々から、しきりと「通帳不要の口座に切り替えろ」と特典付きの熱烈勧誘してきてますよ。しつこいけど無視し続けてます。
 今回の件で、切り替えなくて正解だったと実感。通帳なかったら、もはや不正引き出しの確認のしようがないからね。オンラインの出納記録なんて、すぐにトコロテンで押し流されるから。
 この事件、一年以上前から把握していたって言うから酷いものです。ドコモは今まで隠していた、と言われても反論できまい?
 
 車のキーレス化によって、ツールさえあれば素人でも簡単にできるリレーアタックなる盗みかたが生まれた。
 愛車を盗られるくらいなら、スマートキーより物理キーのほうを選びたい。物理錠の解除は技術だから、少なくとも素人には道具一式があっても無理。その一手間が愛車を守るかもしれない。
 ましてや、家の玄関をキーレス化なんて、怖くてできない。
 今回の、本人確認を怠ったばかりか、フリーメールという信頼性皆無のアドレスで無制限に口座を開設できるというドコモ口座の酷さ醜悪さ(垢取りにフリーメール可だなんて、レンタルのブログかよ)、そしてそんなズサンな口座へ各銀行からいとも簡単に大金を移せてしまうという構造も、これと本質は同じだと思います。つまりは“キーレス化”の大弊害。
 何事も多少の手間がかかるくらいで、ちょうど良いんだと思います。
 
 ドコモ側があくまでもドコモ口座を止めないと言うのなら。
 各金融機関がドコモ口座を閉め出すべきなんじゃないでしょうか。
 ドコモ口座が稼働している限り、被害が続く危険性を否定できないはずです。
 
 妖之佑はアナクロでアナログですから、あのレジでケータイをかざすだけで決済完了ってシステムが信用できません。いつ大金抜かれるか、あるいは何かの不具合で口座リストが一行ズレて爆買いした人の決済が自分の口座でなされてしまわないか、想像すればするほど怖いです。片手に収まるスマホという、あんな小さなアイテムに、重要な役割をあれこれ集約してしまっていいものかどうか、本当に疑問です。
 何でもかんでも無理矢理に便利にしなくてもいいっしょ。
 安全性を犠牲にした利便性なんて要らないっしょ。
 
 


 
○2020-09-12 (旧暦 文月廿五日)
 
 
 よぉーく考えたら。
 AAより、こっちのほうが古いと言えるのか。
 
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2009/12/news005.html
 
 ウチにも機械はあるが。
 とてもじゃないけど、やってみようとは思わない。
 つか無理。
 
 


 
○2020-09-13 廿六夜待ち (旧暦 文月廿六日)
 
 
 ダンスはED固定なのね。
 てっきり第二話からはOPに来ると思ってたら、OPは別にあったとさ。
 
 いやいや。
 OPがあってEDがあって、そして予告編がある。
 何という昭和ライダー的テンプレ。
 平成ライダーは、ほとんどEDが無かったですからね。しかも、主題歌の歌詞に「仮面ライダー」と入らないほうが多い。
 異世界ファンタジーの色を濃く持つ『聖刃』が、昭和の原型を再現してくれるとは。
 
 知念里奈さんが、あーゆー役をなさる。
 嫌でも歳月を感じます。
 
 前回ラストでライオンに乗ってたのは、まさかの「土足は失礼」という。
 で、ソッコーで「ライオンが土足」というツッコミ。
 そして、堂々と「どこでもドア」と言いやがった!
 しかし、それならそれで、倫太郎の心を鷲掴みにするスイーツは、シュークリームでなく、どら焼きにしないと(笑)。
 
 秘密基地の様子が、むしろ戦隊っぽくて、そこだけ異世界感ゼロで困る。
 いやまあ、異世界でなく北極なんだそうだが……。(;^_^A
 でも、あの光景って、まるで映画『チャーリーとチョコレート工場』の、ウィリー・ウォンカの実家が在る所みたいなんだが。つまり異世界っぽい絵面。
 と、そこまで思考が進むと、タッセルの濃いキャラも、ジョニー・デップ氏によるウィリーを意識しているのかもしれないな、と思えてくる。
 
 聖剣を持っていないと入れない世界に、聖剣持ってる人に自転車体当たりで入っちまう芽依は最強ヒロイン確定じゃね?
 
 専用バイクが「創刊! ディアゴスピーディー!」で「毎号特別加速!」って、さすがにヤバくね? しかも創刊号だけでバイク完成したし(笑)。『聖刃』は攻めてくるなぁ。
 三輪のほうは「ライドガトライカー」。ライド+ガトリング砲+トライクということでしょうね。三輪は三輪でも前二輪のタイプだった。すべてCGで、現物は無いのかも……と思ってたら、カンナムなるブランドの「スパイダー F3-S」がベースなんだそうな。とは言え、走行できる実物を製作したのか、あくまでデザイン借りただけなのか、まだ不明な感じが。とにかく今のところCG率高いからね『聖刃』。
 
 倫太郎は経験を積んできた剣士で、しかも生真面目なため闘いかたが型にガッチリはまっている。
 それに対して、飛羽真は作家ゆえの知識と発想によって独創的戦法を即興で編み出す。そもそも剣士としては素人だし(苦笑)。
 という対比は、作家要素が生かされてて面白い。
 今回の怪人コンビが『アリとキリギリス』で、敵を捕まえたのは『ジャックと豆の木』の急成長する巨大豆の木。
 これからも物語モチーフでいくと思われ。『電王』の「**タロス」みたいなもんかな。
 怪人が憎まれ口叩いたり捨て台詞吐いたり、そしてやっぱり最後に爆死してくれたりと、ちゃんと怪人してくれてて本当に楽しいなあ。
 
 ライオンの次は絨毯に乗ってきた。EDに出てた黄色い剣士なのかな?
 でも次回のメインは父親剣士。異世界感ありますね。でっかい剣を肩に、ってのは。
 
 


 
○2020-09-13 庚申待ち
 
 
 昔は徹夜なんて平気だったんだけどなー。(遠い目
 
 


 
○2020-09-14 庚申、一粒万倍日 (旧暦 文月廿七日)
 
 
 飛羽真の万年筆が気になって気になって。(;^_^A
 
 第一話を観た時点では、オーソドックスな黒軸に金装飾の所謂“仏壇万年筆”で、「どーせモンブランとかパイロットとか無難なブツにしてるだろ。下手すりゃ話数ごとにシーンごとに種類が変わっちまってるだろ」と何となくスルーしてたのですが。
 第二話でのアップで「あれ?」と思ったのですよ。それで調べる気になった。
 
 第二話に、と言うかOPに出てる、原稿用紙にあの台詞「覚悟を越えた先に希望はある」を書いているアップ。
 万年筆の首軸(書くときに親、人差、中の三本指で支える部分)に金の輪があるのは普通ではあるのですが、その位置が微妙で。
 一般的には、金の輪は首軸と胴軸(本体)の境目か、首軸のヘリか、どちらかにあるものです(両方にあるのも、もちろんある)。
 しかし、飛羽真のペンは首軸のヘリから少し手前、つまり胴軸側へ寄ったところに金輪がある。これは珍しいはずです。
 
 確認するために第一話のシーンを探しました。崩壊する世界の中で幼い飛羽真が少女を助けられなかった夢の直後の、ペンを持ったまま店の机でうたた寝してるシーンです。
 ふむふむ、なるほど。
 金輪の位置もですが。
 尻に挿したキャップの突端が特徴的ですね。丸くないだけでなく、普通の平らとも違う。斜めってる。
 
 ひょっとしてですが。
 ウォーターマンのエキスパートじゃないのかな?
 
 モンブランだと作家として王道すぎるから、少し変えてきやがったな(笑)。
 
 


 
○2020-09-15 百鬼夜行
 
 
 オニクワガタってのは名前に反して、クワガタムシ界では地味な存在ですね。
 何せ、大顎が大きくない。むしろ小さい。他のクワガタの雌レベルとまでは言わないものの、小さい。小さいから、かえって鬼の角に見えるからオニクワ? 何とも皮肉な命名です。
 
「オニ」と言うなら、ノコギリクワガタの亜種で、大顎が比較的真っ直ぐで、その歯が細かい連中のほうが、鬼の角っぽくて「オニ」の名に相応しいと思うのですが、いかがなもんでしょ。
 
 


 
○2020-09-16 (旧暦 文月廿九日)
 
 
 危ない危ない。
 第一週目を逃すところでした。
 
https://www.kamen-rider-official.com/news_articles/876
 
 ついに、やってくれますかー全話無料配信。
 これは観なくては!
 
 で、観ました。
 やべえ面白い!
 これを当時に観なかった私はバカだよ。
 
 第一話にクモ怪人、第二話がコウモリ怪人。ちゃんと第一作目『仮面ライダー』をリスペクトしていますね。「怪奇アクション」という『仮面ライダー』の基本コンセプトにも忠実で。
 変身ベルトが体と一体化するのも本来のライダーの形態。身体が変質したからこその「変身」であり、であればこそ変身ポーズにも意味がある。後々の装着型とは一味も二味も違うのだよ。
 
 携帯電話がアンテナ付きとか、パトカーの古臭さとか。二十年の経過を感じます。
 平成ライダーと言っても、『クウガ』は、もはや昔の作品に位置するんでしょうね。
 
 いやー、演出もいいし、アクションは皆さん体はってて凄いし。
 EDの雰囲気なんて『響鬼』にも似てて。
 髙寺さん、やっぱりいいわー。
 
 それにしても一週につき二話ずつ更新で、半年かけての入れ替え配信とは。
 気長にいきますか。
 
 
 
 でも本音で言えば円盤欲しい。
 
 


 
○2020-09-17 朔、八朔、穂掛け、八せん終わり (旧暦 葉月朔日)
 
 
 『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 7』『ヒラ役人やって1500年、魔王の力で大臣にされちゃいました 3』
 『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 7』
  森田季節・シバユウスケ・紅緒/ガンガンコミックスONLINE
 『ヒラ役人やって1500年、魔王の力で大臣にされちゃいました 3』
  森田季節・村上メイシ・紅緒/ガンガンコミックスONLINE

 
『1500年』は、これにて完結。
 スピンオフだから仕方ないとは言え、もう少し続くものと思ってました。淋しいな。
 まあ、あっと言う間に『300年』の時間に追いつきましたからね。そうなると、やる意味があんまりなくなるわけで。
 いっそ、コミカライズ独自で、もっともっと新米大臣ベルゼブブさんの七転八倒ぶりを描いても良かったんじゃないのかな。などとも思うのです。
 
 前巻のライカ、フラットルテに続き、今巻ではファルシァルに、アズサさんまで。
 読者サービスと言えば聞こえは良いですが。それでも、ベルゼブブさんが高原の一軒家メンバーの過半数に、実はとうの昔に邂逅済みだった。なんてーのは、あまりに乱暴でした。
 前にも言ったけど、このリンクは松本零士作品群レベルの強引さです。時系列に矛盾が生じかねませんし、すべて「昔のことだから記憶が曖昧」で済ませてしまうあたりも雑ですね。
 例えばね。意識高い系のライカがベルゼブブさんに完敗した過去を憶えていないものなのか? という疑問。
 ライカは初めて高原の魔女に殴り込みをかけた時点では傲慢な思い上がりドラゴンでした。井の中の蛙と言ってもいい。つまり、負けたことがなかったからこその態度だったわけです。なのに、それより過去にベルゼブブさんにボロカスに負けている? ありえません。まして『300年』では、そのことを忘れてベルゼブブさんと初対面な態度? 絶対にありえません。ライカにとって、敗北ほど大きな記録は、ないはずなんです。
 百歩譲って、ベルゼブブさんが忘れているのは納得できなくもありません。農相の仕事と、魔王様のワガママに忙殺される日々を何百年も送ってきてますからね。そんな中で、負けん気の強い子供ドラゴンに圧勝したなど、些細なことでしょう。どう考えても「魔族枕投げ戦争事件」のほうが記憶に刻まれてて当然(笑)。
 それでもね。魔王様とともにフラタ村を訪れたときの、得体の知れぬ魔女から受けた圧倒的プレッシャーを、はたしてベルゼブブさんが忘却するものかどうか……。逆にペコラは、ここで高原の魔女を「お姉様候補」として少し認識した可能性は、あっても面白いですけどね。で、虎視眈々と三十五年の間、機会を伺っていた、とか♪
 ともかく、『300年』とのリンクには、半捻りでいいから工夫が欲しかったなーと思います。そこだけが残念。
 あるいは、アズサさんの台詞のとーり、「ニアミス」に留めておいたほうが良かったんじゃないのかな。
 
 ささやかに嬉しかったのは番外編がちゃんと収録されたことです。
 タイミングとしては二巻に入るものと思ってましたから、ひょっとして割愛か? と不安だったのです。
 たった2コマですが。大臣になりたての頃のベルゼブブさんが、ときどき服装を地味子に戻して元の職場で事務仕事をしてた。というのが大好きなのです。はい。
 
 
 
『300年』は、あとがきにあるとおり、ほぼククさん推しの巻でしたね。
 このククさんの話。感じ入るところが多いです。
 前巻で、エモーショナル系のクライム系のデス系の孤独系寄りの巻き込み系、スキファノイアとして頑張ってても、まったく売れない芽が出ない。いっそ音楽を諦めようかと迷うところに、アマチュアのフラットルテよりも下手だという残酷な事実まで突きつけられる。
 そりゃー、呆然と高原に座って日々を送っても仕方ないですよね。
 それでも腐らずに、デス系から離れて新境地を開拓、アズサさんやベルゼブブさんの助力もあって、大きなチャンスを掴むことに。
 フラットルテよりも下手とは言え、長く続けてきたククさんは、ちゃんと実力があったんですよね。だからこそ、チャンスを生かせた。
「ありがとう」の見開き大ゴマはズルいですよ(涙)。
 そして、フラットルテがククに贈ったエールも素晴らしい。
 現実に、こんなトントン拍子に上手くいくことなんてありゃしませんが、物語としては良いんじゃないかな。私は好きですよ。
 
 このテのサクセス・ストーリは、この巻にもチラッと登場した洞窟の魔女・エノの話にもありましたね。
 かなりこじらせてたエノも、薬作りの実力だけは本物で。だからアズサさんが、きっかけを与えることで成功のルートに入れた。
 最初の頃にアズサさんがライカに言ってた「決して人の評価を求めないこと」「自分がやりたいからやる」という言葉ともども、作者さんの承認欲求というものへの考えかたが、かなり顕れていると感じます。突き詰めれば、相沢梓さんが過労死する前にまで遡る問題でもあるような気もします(温泉卓球サークル「ふわふわ」とは何とも微笑ましい♪)。
 
 努力は尊いけど、人の目ばかり気にしての努力は何か違う。
 自分が好きなことを続けてるだけ。それで高原の魔女は知らないうちにレベルMAXになっていた。
 音楽祭のために王都ヴァンゼルドを訪れて再会した元廃人ゲーマーのポンデリが、「立派になったね」というアズサさんの言葉に返した笑顔にも見られます。
「そうですか? 好きなことしてるだけですよ? 墓場に住んでた時と同じです」
 ってね。
 
 まあ、不老不死のアズサさんやエノ、そしてアンデッドのポンデリと違い、獣人のククさんは人間よりずっと長命とは言え不死ではない。
 その違いが、ククさんの話だけ特に心に響く理由ではある。のかな。
 
 好きなことしてて報われたら一番だよね。
 そこそこでいいから。
 大成功なんて、レベルMAXなんて望みはしないから。
 
 


 
○2020-09-18 二日灸、不成就日、甲子 (旧暦 葉月二日)
 
 
 なるほど!
 
https://internet.watch.impress.co.jp/docs/yajiuma/1277575.html
 
 勉強になります。
 ウィッス!
 
 


 
○2020-09-19 彼岸入り (旧暦 葉月三日)
 
 
 いや関さん関さんちょっと待って。
 
※ 人類は肉体を捨てて精神だけの存在になり電脳というパラレル・ワールドで暮らすようになる。その動きは既に始まっている。
 
※ 迫り来る氷河期に備えて各大国は極秘裏に巨大シェルターを絶賛建築中。日本だけが大幅に遅れている。
 
 どっちやねん?
 
 まー好意的な個人的推論で両方の説の折衷案っぽいのを述べるなら。
 極々一部の特権階級のみが現実の豪華シェルター都市で暮らし、アバターを介して電脳世界で人生を謳歌する。
 その他の愚民どもの体は最低限の生命維持だけ施され、その精神は電脳世界の構成員という役割を担う(映画『マトリクス』みたいな?)。
 のかな。
 宇宙コロニーに強制移民させられたスペースノイドと地上に残るアースノイド、という差別化みたいなものかも。
 
 地球がディストピアになるから密かに脱出組を選別。気づけば、ご近所さんが消えていた。
 ってのは、それこそ古典SFからずっとある定番ストーリですけどね。
 それを“真実”として紹介して世間を騒がせた一つが例の『第三の選択』。
 この番組、制作した英国アングリアTVは「嘘(フィクション)」としており、日本で最初に深夜枠で放送したフジTVもそれを明記していた。
 ところが、後に放送した日テレは、フジの深夜放送を「新聞のラテ欄に掲載されておらず、某局の編成になかった異例の抜き打ち放送」であり「何らかの深い事情があったゲリラ放送であろう」と、陰謀説をほのめかしたうえで意図的に「ドキュメンタリー」として放送したんだよね。さすが大風呂敷テレビマンの矢追さん(いや、自説を主張するのはいいけど、制作側が明言していることを完全スルーは、さすがにどうかと思う)。
 
 関さんは矢追さんになろうとしてるのかな?
 それとも五島さんになろうとしてる?
 
 


 
○2020-09-20 三隣亡 (旧暦 葉月四日)
 
 
 これもあるからやっぱりAT車は怖いし、だから自分はMT車しか使いたくない近づきたくもない。
 スーパーの駐車場でウロウロキョロキョロしてる某ハイブリッド車なんて、見てても怖すぎるよ。
 
https://news.yahoo.co.jp/articles
/6817dc533c9fca0c82db61ee0f8d8897a6581990

 
 顰蹙覚悟で失礼承知で言うと、この場合は自業自得ではあるのですよね。
 運転者の責任として、車をきちんと止める。
 止めるというのは、技術のある業者や手慣れた犯罪者によらない限り、怪力の怪人でもない限り、外からの干渉で、あるいはひとりでに動かないようにすること。
 要するに、ギアを入れて(MTならローかR、ATならP)、サイドブレーキをかけて、エンジンを切る。急な坂道なら輪留めも使う。
 
 ATというだけでなく、今の車は乗り降りにキーすら触らないほど、使用者を怠惰にさせる構造してますからね。
 一トン以上もある鉄の塊を動かすのに使用者が頭を使わないでは、そりゃ思いもよらない形の事故も起こります怖いです(自分の運転する車にひかれる、なんてのは『こち亀』とかのギャグだったよ、かつては)。
 
 どうあってもユーザーには何もさせない自動機能主義を貫く、というのなら。
 運転者が降りる際に、オートロックだけでなくオートでパーキング&オートでサイドブレーキ、ってすべきなんじゃないですかね。と言うか、アイドリング・ストップでなく意図してエンジン切ったら追随して自動でパーキング&サイドブレーキでいいでしょ。
 え? 真冬の凍結? 知らんがな。
 駐めてた自分の車が転がって人ひくのと、車が凍って動かないのと、二択ならどっち選ぶよ?
 
 


 
○2020-09-21 一粒万倍日 (旧暦 葉月五日)
 
 
 あれあれまあまあ。
 余裕のある気さくなベテラン剣士だと思いきや。
 ただ年功序列に囚われただけの威張りたい体育会系オッサンでしたか。これは残念。
 しかも、子供を最前線に連れ歩く無神経さと、それを倫太郎に指摘されると逆ギレする理論崩壊脳筋ぶり。
 その子供が怪しい本をつい開いてしまったことから、普段から敵の危険性をきちんと教えていなかったと思われ。それも父親として、どうなんだろ。
 
 脚本は、ヤツをどう描きたいんだ?
 ぶっちゃけ、未熟な年寄りの成長物語なんて、やってる余裕ないと思う。主人公周囲の掘り下げに集中しないと。
 だからと言って、あの善人ヅラではパワハラ系の悪役にするつもりもなさそうだし。
 
 安っぽい予想をすれば、次回、飛羽真の頑張りを認めて和解する展開でしょうが。それでも初登場での印象が悪すぎる。何が「子育て王」なんだか。そもそも自分を「王」と名乗るヤツにロクなの…………あ、ソウゴごめん。
 飛羽真と倫太郎が追い詰めて弱った怪人に、横から割り込んでとどめさすところもなー。まるで部下の手柄を横取りする上司だよ。ちっとも格好良くねーよ。おまけに周囲にいる味方に気を遣わずに広域攻撃かける始末(倫太郎はともかく、飛羽真を素人扱いしてたクセにさ)。
 尾上亮はキンタロスの爪の垢でも頂戴すべきだと思う。本当に思う。
 
 まあ、好意的に考えれば、従来なら主人公に対立するのは2号ライダーの役目のところを、今作品では倫太郎が最初から好意的なので、代わりに嫌みな野郎が必要だった、ってところだとは理解できますけどね。
 それにしても、その役目にベテラン剣士で、しかもベテランの余裕が見られないという……。
 つか、そもそも2号ライダーが主人公と対立するのは、ほぼ若さゆえってトコが根元にあるもんなんですよ。だから和解するにも時間がかかった。
 なのに、今回はベテランが対立というか見下すんだもんなぁ。危なっかしくて見てられない系の苦言や、主人公が思い上がってるところへの叱咤ならともかく、ただ上から目線なだけなら無理に対立させなくても、とすら思うんだな。
 
 子連れで闘うと言えば名作『子連れ狼』がありますが。
 拝一刀が大五郎を連れて旅をし、場合によっては大五郎の目の前で人を斬るのは諸事情あってのこと。それも、かなり深い事情が。だからこそ、一刀は万事を割り切っている。それを象徴するのが、一刀が好んで使う「冥府魔道」なる言葉。そして、大五郎も幼いなりに自分の命運を理解している(行きずりの素浪人が大五郎を見かけて「死生眼!」と驚愕してた)。
 亮(ぜってー「拝」にかけてるだろ「尾上」ってのは)に、そんな事情があるのかどうか。安っぽい設定やパクったような設定だけは勘弁願いたいですね。
 
 ホント、キンタロスみたいなヒビキさんみたいな好キャラを期待していただけに、がっかりしました。
 飛羽真を認めるにせよ認めないにせよ、次回以降に相当なフォローを脚本がやらないと、場の引っかき回しするだけのクズキャラで終わっちまいますよ。少なくとも妖之佑にとっては、現時点でのヤツは、大剣を振り回すだけのただのゴミ野郎です。
『ゼロワン』の「お仕事勝負」のときの刃さんが典型的ですが、脇を固めるべきレギュラーの動かしかたをミスると、物語に大マイナスなんですよね。
 
 一方、絨毯に乗って登場したのは飛羽真の幼馴染みでしたとさ(OPとEDにも加わってるし、まずまちがいなくEDの黄色い剣士だね)。
 しかも、飛羽真の夢に出てた現場にも関わっていたらしい。つか、元々は三人で遊んでいた模様。三人目は、あの少女だよねきっと。
 さらには、裏切り者の剣士が近親者らしく。随分と盛ってくるじゃないの。
 
『聖刃』は怪人それぞれに個性があっていいですね。
 今回のあいつも飛羽真に「トカゲ」と言われて怒るとか♪ ……で何怪人? ネバネバがあるから……ウナギとか?(いや両生類だって判ってるけど、あえて外したんだよ)
 
 


 
○2020-09-22 秋分、彼岸中日、社日 (旧暦 葉月六日)
 
 
 第三、四話が無料配信ちぅ(ありがたやありがたや)。
 
 トライチェイサー2000 。
 名前と外見だけは知ってました。もちろん、本編で動いてるのを観るのは初めて。
 まずは白バイに階段で立ち往生させてーの。
 それからオフロード・マシンのトライチェイサーで廃屋内すら追跡&格闘させる。
 なぜ仮面ライダーと言えばオフロード車なのか。バイクを知らない子供にも伝わりやすい演出ですね。て言うか、昭和ライダーでは、ここまでマシンの得手不得手を追究してなかったね。スーパー1と BLACK で、ようやくオン車とオフ車を乗り分けた程度で。
 そもそもバイクで格闘ってのが凄すぎます。こーゆーところのこだわりが髙寺Pならでは。うん、怪人の顔面にはタイヤのパンチでちょうど良い♪
 昭和ライダーでバイクの上手い順と言うと。まずは大阪万博会場跡で階段上り下りを披露した本郷猛。次点で、走行中に両手放しで変身ポーズを取った風見志郎。あとはドングリの背比べ。ちなみに一番下手なのは一文字隼人(中の人がバイクに乗れなかったからね当初)。
 クウガは昭和平成令和でダントツのバイクテクということで♪
 
 長野県警の対策会議でズラリと銃器類の名前が列挙されてましたが。
 たぶん、すべて無力だろう……と思いきや、未確認生命体第5号は警官隊の一斉射撃で目玉を撃ち抜かれてたな。あー、堅牢な大怪獣でも目は弱点だからか。とは言え、クウガに倒されずにもし生きてたら眼球はいずれ再生されたんじゃないかな(想像だけどね)。
 
 怪人たちの言語内容は、きっと徐々に明かされていくのでしょう、連中の目的ともども(いや情報としては知ってるけどさ。でもいちおう初視聴だからね)。桜子さん、頑張れ。
 にしても、なんで連中の人間形態は肩出しだらけなんだ? 暑がりなのかな?
 
 


 
○2020-09-22 そー言えば。
 
 
 ル・マンをすっかり忘れていた事に気づく。orz
 
 


 
○2020-09-23 己巳 (旧暦 葉月七日)
 
 
 ちょいとした事情で、テレビ用のシンプルなリモコンを探してるのですよね。
 いや単純な理由ですよ。
 ウチの父上が、しょっちゅうリモコンのボタンを出鱈目に押すので、設定画面とかに行ってしまい、自力で戻せなくなることが頻発してるから。なのです。
 いくら「赤い電源ボタンとチャンネル以外は押すな」と言っても聞きません。
 性根が超の付く短気ゆえコンマ五秒も待てず、少し反応が悪い(向けてからボタン押さず、押してから向けるので、そりゃーテレビ側も困るわな)だけで、すべてのボタンを手当たり次第に押しまくります。なので、ちょくちょく“変な”画面になっちまう……。
 
 そもそも余計なボタンが無ければ余計な操作はできない。
 という単純理論に基づいてブツを探しているのですが、これが見つからない。
「シンプル」「かんたん」と謳っていながら、ボタンが二桁あるんですからね。これではダメだよ。
 どうして、こうも日本のメーカーは融通が利かないんでしょうかね。「機械に弱い人向けにボタンを少なく」と言いつつ、チャンネルの1〜12 は絶対にあるんですから。これに電源、チャンネル±、ボリューム±、放送切替、入力切替、画面切替、設定、さらにはタイマーまで…………いったいぜんたい、どこが「シンプル」で「かんたん」なのか私には判りません。
 大胆に地デジだけに割り切って、電源、チャンネル±、ボリューム±、だけの代物を作ってくれませんか? 海外の怪しい製品にはあるんですから、その気になればできるでしょ? いやだから、国内ブランドのを買いたいんですよ、怪しい銘のでなく。つか怪しいブツは怪しい店(あるいは個人?)が扱ってますからね。注文するのも怖い。
 ぶっちゃけ、リモコン操作も危ういような人に、BSやCSはチャンネル多すぎると思います。だから思い切ってカットする。
 そういう大胆さが日本メーカーには、ないんですよね。どうしても無難路線を選んじまう。
 
 これは地アナの、しかもブラウン管の頃でしたが。
 ソニーのトリニトロンに付属していたリモコンが素晴らしかった。
 一見すると普通なんですが。実は二重構造になってまして。リモコン本体が、がらんどうのガワに入っている形。そうですね。カメラと、それを上からスッポリはめる専用革ケースとの関係を思い浮かべると近いと思います。
 で、ここからが重要。
 この中身つまりリモコン本体が裏表の二面になってまして。表は普通に細かなボタンがビッシリ。そして裏向けると大きなボタン四個(うち二つは±のヤツ)だけのシンプル構成。これをガワに入れる際、表か裏かを選べば「複雑⇔単純」のリバーシブルなリモコンとして使えるのです。
 これ手にしたときは感動したなぁ。ソニーは性能もだけどデザインも凄いよなぁ。例の“タイマー”さえ無ければ最強ブランドなのになぁ。
 
 もしも、十二個のチャンネル用ボタンや入力切替などをオミットするのが怖いなら、このリバーシブルも一つの方法だと思います。
 とにかく、どこか作ってくれませんか日本メーカー。真の意味でシンプル簡単なリモコン。
 いやホント、切実なんですよ。(;^_^A
 
 ちなみに今、使っている汎用リモコンには個別にボタンを無効化する機能があるので、これで“変な”画面に入ることは防げます(最近になって気づいた)。
 が、まちがったボタンを押しまくって「テレビが悪い」と身勝手に怒る現状は変わりません。
 とにかくボタンを最小限にした単純なリモコンが必要なのですよ。ええ。
 
(かなり高価なのは実はある。パナが出してる。でも高いよさすがに。デザイン面でもボタンの区別が付きづらいという問題あるし)
 
 


 
○2020-09-24 上弦、大つち (旧暦 葉月八日)
 
 
 またかー相変わらず攻めてるなー。
 
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2009/20/news027.html
 
 と思い。
 売ってたので買って食べてみました。
 
 アリです。
 妖之佑的にはアリです。
 ソースにもう少し塩味があってもいいかもしれません。
 
「アップルパイ」なる名前や「おやつ感覚」と言うキャッチよりは、『小泉さん』第1巻で委員長が食べてた「パイナップル海老塩ラーメン」の路線に近いんじゃないかなと感じました。あっちは店ラーメン、こっちはカップ焼きそばではありますが。
 いつものように開発側が狙っている(かもしれない)変態ちっくな風味ではありませんでした(笑)。
 
 


 
○2020-09-25 彼岸明け (旧暦 葉月九日)
 
 
 『ちょっとだけ変な世界でアルバイト』
 『ちょっとだけ変な世界でアルバイト』
  山北東/ガンガンコミックスpixiv

 
 絵柄に何か絵本っぽさを感じて衝動買いしました。
 完全に予備知識ゼロ。もちろん作者さんのことも存じ上げません。
 何も知らぬままの、カバー絵買いです(超久々だな、これやったの)。
 
 
 
 正常な日常に少しだけ「変な」ものを入れて。
 その小さなギャップを楽しむ作品。
 
 というタイプとは違いますね。
 
 これは大仰に言うなら、異文化同士の交流を描いているのだと思います。
 主人公のフリーター、鴨川さんこそ人間ですが。いろいろなバイト先で彼女が出会う“人々”は人外。
 けど、そこで起こるのはホラーな展開やギスギスした対立などではなく、互いに相手を思いやる優しいやりとり。
 つまり、ハートフルなお話なのです。
 例えば、レンタルビデオ店でバイトする鴨川さんに声をかける男子二人組。二人が「死んでる」人だったため鴨川さんは卒倒しかけますが、それを見た二人は「お客を怖がるなんて失礼な店員だ」とか怒ったりしません。むしろ、不意に声をかけたことを必死に詫びます。そのうえで、借りたいビデオの相談へと話が進みます。
 万事がこんな調子で、とにかく優しい。自分と相手は違ってあたりまえ、十人いれば十通りの“普通”がある、くらいのスタンスなんですね。それを「ちょっとだけ変な」と表現したのでしょう。なので、これは異文化同士の交流だと思ったわけです。
 この互いに思いやる姿は、後ろのほうに収録されている、作品群の元となった全四ページの習作(たぶん)『らーめん』に端的に顕れていると思います。互いに少し歩み寄るだけで丸く収まる。それを判りやすくシンプルに描いています。
 
 多くを語るのも野暮ですが。
 全十話+二話と、おまけが少々のこの本。
 各話同士のささやかで丁寧なリンクもあって、一粒で二度美味しい形になってます。
 回収しないとストーリが成立しないミステリーやどんでん返しの布石とか伏線でもない限り、リンクは、このくらいの軽さが丁度いいですね。気づかなくても支障なく、でも気づけば楽しい、その匙加減が心地よいのです。
 
 以下、少しネタバレに触れますので。

 


 
○2020-09-26 一粒万倍日、不成就日 (旧暦 葉月十日)
 
 
 なんか盛り上がってるトコ悪いけど。
 
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2009/24/news155.html
 
 別に画期的でも何でもないですよ、これ。
 上毛の郷土食である「焼きまんじゅう」は、まさに、このテの具の無い素のまんじゅうを串に刺してタレを付け焼きします。
 漫画『孤独のグルメ』に出てきた高崎の「餡入り」というのは例外中の例外だと思う。
 基本は中身無しの、まさに「すまん」です。だからこそ付け焼きしたタレの香りが効いて美味しい。
 
 井村屋は意図して上毛の食文化を無視したのかな?
 グンマー帝国を怒らせると怖いぞ(笑)。
 
 とりま。
 もしも発売されたら、これをベースにして自分チで焼きまんじゅうを作れますね。
 そこは楽しみです♪
 
 


 
○2020-09-27 (旧暦 葉月十一日)
 
 
 朝日新聞の土曜版にて連載されていた『火の鳥 大地編』が完結しましたね。
 長かったなー。ここまで長期に渡るとは思ってませんでしたよ。なので読んでて途中、挫折しそうになりました(笑)。だって、ダラダラすぎるんですから(爆)。
 
 完結まで欠かさずきっちり読んだから言うけど。
 世間的な存在価値としては、『009 完結編』とドッコイドッコイなんじゃないのかな。
 と。
 
 けっきょく、作者ご本人ではなく後継者、あるいは後継者の許諾を得た部外者が自らの創作を正統な「続編」と称する。この是々非々を考えるに良い機会を与えてくれた作品なのだと思います。
 思えば『ドラえもん』『しんちゃん』『ちびまる子ちゃん』などなど、作者亡き後も続いている長寿作品は枚挙にいとまがなく。作風を似せることで乗り切っているのでしょうが、果たして良い事なのかどうか。少なくとも作者さんは草葉の陰で複雑な心境なんじゃありませんかね。
 なお、後継者の手による『009 完結編』の企画は、石ノ森さんの強いご遺志だったそうなので、少し事情が違うと思われ。
 
『大地編』は予想通り単行本化されるそうですけど……買わないな。
 仮に、これが手塚プロによってコミカライズされることになったとしても、たぶん買わないな(あ、でも、つのがいさんの作画だったら少し悩むかも♪)。
 そう言えば、書店の棚に『ぱいどん』を見かけたけど、ネタとしてすら買おうって気にならなかったですよ。AIが物語を作るなんて、もはや故人への冒涜とすら思えてなりません。やるなら、「手塚治虫」のブランドに頼らず、AIさんの完全オリジナルでやってくれ。
 
 本当に。
 AI美空ひばりとか、世の中がおかしな方向に進んでませんかね。技術の追求とか御託並べてるけど、あんなんやるより、ボカロとAIの融合を図るほうがいいと思う。あるいは「中の人」のいないVチューバーを生み出すとかね。
『ゼロワン』の世界では、ヒューマギアで故人をコピーするのは違法なんだぞ。
 
 おっとっと。
 脱線した。
 
 桜庭さんの文章という面では。
 週一で読むという形のため、読んでいてリズムに乗り辛かったというハンデは考慮する必要があるでしょうね。
 本になったものを一気に読んだら、また印象もガラリと変わるかもしれません。買う気ないけど。
 
 毎回載っていたイラストは個性的で面白いと感じましたです。
 もちろん、二次作品として、ですが。
 
 


 
○2020-09-28 (旧暦 葉月十二日)
 
 
 前回、二人の剣士を引っ張り回すティンカー・ベルがやたら馬鹿力だと思ったら、まさかの等身大化。何あのマッチョ。しかも決め技がラリアット。いかん。夢に出てきそうだ……。
 中の人はプロレスラーさんなんだそうですね。道理で見事な上腕二頭筋。
 可愛らしい妖精さんが筋肉系って発想は無かったわ。やっぱり攻めてるなぁ『聖刃』。
 
 おっさん剣士親子の話は予定調和なので、どうでもいい。
 
 トカゲに似てるけどトカゲじゃないヌルヌル怪人が斬られても復活して王の誕生を目論んでるらしい。
 という情報から三冊の本を引っ張り出して、相手がオオサンショウウオだと、その計略までをも見抜く。
 小説家というよりは司書ですね。
 ともかく、知識の豊富さが生かされるのは歴代ライダーとの差別化になって面白いと思います。
 
 新たに登場した最凶怪人は、何かモモの字の親戚みたいな顔と態度で♪
 これからの大暴れが期待できそうです。
 
 そして闇の剣士が動くと同時に、黄色い剣士も動いた。
 次々とライダーが増える早さは、シリーズ随一かも。あの『龍騎』でも、ここまで早くはなかったと思う。
 
 
 
 
 
 第5、6話。
 
 警察が怪人の存在と驚異を公式発表するというのは、『仮面ライダー』としては画期的だったかもしれませんね。怪人を自然災害と捉えれば、これはリアルな演出です。あの『シン・ゴジラ』が、そうであるように。もちろん、後には『W』とか『ドライブ』とか『エグゼイド』とかあるわけですが。
 少なくとも昭和ライダーの場合、ライダーも怪人組織もゲリラ的活動でした。世間に周知されるものではなかった(そのわりに、少年ライダー隊とか、今で言うNPO活動をやってるのが摩訶不思議ではあるのですが)。日本警察が、どこまでショッカーやデストロンなどなどを認識していたのかも不明です(FBIとICPOは、かなり知っていた模様)。
『BLACK』で、ようやく日本全体を巻き込んでの大大事件にまで発展したわけで。
 警察が早期に事態の危険性を一般公表した『クウガ』は、やはり画期的と言えるでしょう。
 
 青の戦士。
 フォーム・チェンジはウルトラマンティガのほうが古いし、あちらを立てればこちらが立たず、という憎い設定もティガ譲り。
 と言うか、バンダイの意向が強かったのかもですね。
 
 でも、単純にパワーアップするよりは、得手不得手があり使いこなしには工夫が大切、というほうが面白いですからね。
 何せ『BLACK RX』だと、動きの鈍いロボライダーはともかく、バイオライダーがチートすぎました(笑)。
 
 クウガも、適当に手にした物を専用武器に変質させるあたりは立派にチートですが。
 しかも、その速成の武器でも、キック同様に紋章があって、とどめをさせる。
 うん、面白い。
 
 あのバッタ怪人、よく喋る奴だったな。何言ってるか、さっぱりだったけど。
 マフラーは、やっぱり初代を意識してるんですよね。バッタだけに。
 
 それにしても、オダジョーさんの表情が清々しいですね。
 今の胡散臭い顔とは大違いです(「あウチ現金だけなんだわ」とか♪)。いろいろあって汚れなすったのかなあ(爆)。
 
 


 
○2020-09-29 (旧暦 葉月十三日)
 
 
 招き猫の日(by 日本招猫倶楽部)なのだそうな。
 
 なので。
 
 招き猫再々考。
 産地別編。
(もちろん、情報に誤りがあっても責任など取らぬ故、そこんトコよしなに)
 
 
 
※ 今戸焼
 浅草寺の近隣、今戸。
 所謂「元祖」の一つ。嘉永年間には文献や浮世絵に記録されていた、○に〆の「まるしめ」ブランドである「丸〆猫(まるしめのねこ)」。
 地場産業としての今戸焼は途絶えており、現在は今戸焼も丸〆猫も、それぞれ個人業者が継続や再現しているのみ。
 
※ 常滑焼
 セントレアと、あと競艇でも有名な愛知県の常滑。
 招き猫の生産量では全国一位。
 一般的に招き猫と聞いて思い浮かぶ、漫画やアニメでもよく描かれる、例の丸々とした二頭身キャラは、この地で戦後に生まれた比較的新しいデザイン。
 
※ 瀬戸焼
 陶磁器を意味する代名詞ともなっている「せともの」の源流である愛知県瀬戸。
 招き猫生産量では全国二位? 常滑タイプの姿をした瀬戸焼という、ややこしい招き猫もいる。
 招き猫の生産では常滑より古く、古瀬戸様式の招き猫は既に明治には、あったらしい。
 古瀬戸様式招き猫の特徴は、前掛けを着けていて、目が小さめで上目遣い、招く手が胴体と離れて造形されている、あたりかな。体型は力士に例えると、アンコ形の常滑系に対して、ソップ形(無論、例外は多々あると思われ)。
 
※ 三河土人形
 三河の焼き物と言うと三州瓦が有名なんだそうな。
 招き猫は明治以降のようで。
 
※ 九谷焼
 古瀬戸型に似た細身なシルエットに、九谷独特のあのド派手な満艦飾を施したもの。
 ぶっちゃけ、日本人好みではない。それもそのはず、基本は輸出用だったらしい。
 
※ 伊万里焼
 これも古瀬戸に近いプロポーションの、こちらは染付か、控えめな色絵。
 
※ 高崎
 達磨で有名な群馬の高崎。
 ここの招き猫は焼き物ではなく張り子。て言うか、招き猫に扮した達磨さん、と考えたほうがよろしかろ。
 
※ 備前焼
 あんまり見ないけど、色合いのせいで、かなり渋い。
 造形が常滑や瀬戸にそっくりなので真似たものと思われ。招き猫としてはそこまで古くないのかも。
 
※ 信楽焼
 どう見ても、猫に化けた狸です(爆)。
 古くない創作系新作系なのでしょう。
 
※ 彦根城下
 ひこにゃんが居るからね。無視できなかろ(笑)。
 
 


 
○2020-09-30 (旧暦 葉月十四日)
 
 
『火の鳥 大地編』が九月中に完結してくれてよかった。
 今月いっぱいで朝日新聞とサヨナラだから。
 いや、新聞とサヨナラか。
 何せ、ADSL が終焉を迎えつつあるからね。光に移行する増額分を捻出するに、新聞代を充てるというのが最も簡単だったのですよ。
 NTTをやめて光電話にして差額分をというのは、ちょっとためらうんだよね。NTTなら停電時でも通話できるけど、光にすると不可だから。
 時事情報はネットとTVで、TV欄はTV受像機の番組表で、ラジオ欄は局のサイトで、折り込みチラシもネットで。それぞれ何とか慣れていこうかと。
 オーサさんの月一連載を読めなくなるのだけが、ちょっと残念です。(;^_^A
 
 

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庭に出る

 
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