2017年7月


 
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□2017-07-01 上弦、山開き (旧暦 閏皐月八日)
 
 
 妖怪どうしたろうかしゃんが、どうとかじゃないんですよ。むしろ演技力のある人ですし。
 ただ、あの雀の巣な髪型が狭い厨房を言ったり来たりするのは、いかがなものか。と感じただけのこと。(;^_^A
 
 牛ご飯は、かなり良さげですね。
 ウニ・オン・ザ煮玉子も食べてみたいです。
 
 
 それにしても、あんな時間から二軒目って、ホント呑ん兵衛さんはいい気なもんだ(笑)。
 
 
 第七期も期待してますから♪
 
 


 
□2017-07-02 半夏生 (旧暦 閏皐月九日)
 
 
 自分、キン肉マンの「火事場のクソ力」が嫌いなんですよね。伝家の宝刀みたく最後にこれ出したらOK、ってのが便利すぎてね。
 圧倒的ラスボス、ザ・サードを相手に、キーワードである「男の根性」も、そういう使いかたをされるんじゃないかと危惧していたのです。
 
 しかし、安心しました。
 最初の横方向の虎ばさ……もといっ、タイガーファングからの流れでの腕殺し。これがあったからこそ、サードのサクリファイスが充分に決まらなかった。ゆえに「男の根性」も生きた、と。
 タイガーが冷静にきちんと試合を組み立てていたからこそですね。
 いきなり必殺技を出しても決まるはずがなく。まずは敵のHPを削ることに徹する。
 そしてまた、相手の必殺技を封ずるには、どこかを痛めつけるのが一番。
 定石の試合運びです。
 最後のタイガーファングがまた、えぐかった。サードの顔、へしゃげてましたからね(笑)。
 
 意外なことでしたが。
 モノポリーのレフェリーもアナウンサーも実にフェアでした。だけに、あの人たちの今後の仕事が心配だよ。「あんたも大変だね」って。
 
 あれこれと巧みに回収したものです。というか、きちんと設計図を描いていたということですね。
 タイトルの『W』。あれを「二人のタイガー」と視聴者にずっと思わせてきて、最後にあのキカイダーみたいなマスクで「W」だと。やられました。番宣のタイガー正面図がキカイダーだったのも、てっきり二人を描いたものだとばっかり……やられまくってますね。
 ずっと「最強の虎は、おれかおまえか」だったのが前回、ダークの共闘から「最強の虎は、おれとおまえだ」に変わってるあたりも本当に上手い。
 自分が気づいた伏線はOPの二人のキックだけでしたからねー。それも終盤になって、ようやく。(;^_^A
 
 タクマが出番を、あっさりナオトに譲るあたりは少し疑問ではありますが、それだけタクマが大人になっていたということで納得しておきます。
 内藤選手の後押しも、まあご愛敬ということで♪
 オカダ選手にも、しっかり見せ場があって良かったです。あのレインメーカーはド迫力。
 ミラクル1の素顔が出なかったのは残念でした。てっきり、登場済みの誰かだと思っていただけにね。
 ミスXは、いろいろ思うところがある様子で。ミスターXにタオルを渡したあたりで、もう決めていたかもですね。
 
 実力的にはサードとWには、まだまだ大きな差があるとは思います。
 が、団体の命運を賭けての大一番で、よりにもよってレフェリー・ストップの敗北は、虎の穴としてのダメージがデカすぎる。
 魔神像に絡むツタは、近い将来の姿なのでしょう(初代タイガーに初代グレートが敗れたときは、魔神像の倒壊する図でした)。
 
 エピローグも、どストレートで。
 女を置いたまま日本を旅立つヒーロー。いやー、昭和昭和♪
 空港に女性陣大集結の中にケビンがいたのには爆笑。あいつ、最後まで乙女だったな。
 ミスXは春菜に何を依頼するのやら(まー予告編で、ほぼネタバレですが)。
 
 ナオトの「メキシコのつて」ってのがサボテン親子だとは察しがつきますが(村興しのとき、誘われてたからね)。
 タクマの言ってた「アメリカのつて」が、まさかのオーディンさん! え? ロボットに足の骨を砕かれたと思ってたのに復帰してる? つか、あのヘル・イン・ザ・ホール脱出時に連絡先交換してたってのがメッチャ微笑ましいです。こりゃ、じきにケビンも渡米するかも。
 これからは二人のWが世界を股にかけて暴れ回る、と。
 
 オカダ選手×飯伏選手のカードは、例の件がらみですね。声も真壁さんに続いて本物♪
 
 大助さんも近いうちに復帰しそうですね。
 そうなったら、シレっと三笠がすり寄ってくるのかな?
 
 ふくわらさんがタイガーマスクの遺産を使わせてもらうのは、たぶん本人よりも後進のためじゃないかな。虎の穴が崩壊しないまでも弱体化必至なので、路頭に迷った若手の受け皿になろうということなんじゃないかと。
 拳太郎に言った「先輩」というのは、やはり初代イエローデビルに対してのものであり、虎の穴を足抜けした先輩の意味もあると思われ。つか、ふくわらさん、拳太郎の正体を知ってる? おそろしい情報網ですな。
 まあ、あそこは焦って誤魔化さずとも、普通に「レスラーの先輩」で良かったと思う。イエローデビルは置いといても、ケン高岡だったんだから。
 
 そして次回、おまけ回。
 これまた楽しみでなりません。
 
 総評は、そのあとで。
 
 
 
 
 
 あ。
 
『AZX』第一話、観逃した。orz
 
 


 
□2017-07-03 (旧暦 閏皐月十日)
 
 
 自民ザマァ。
 ですね♪
 
 まー、ぶっちゃけますと妖之佑は小池さんも信用してません。あの人はポリシー皆無な政権渡り鳥ですから。
 豊洲問題の結論だって、豊洲と築地の両方を生かすなどという荒唐無稽な八方美人風見鶏政策ですし。幼稚という面では安部やそのお友だちと良い勝負だと思います。
 今後、自民から旨い汁をチラつかされたら自民との復縁も、ありえますよ。そういう人です。
 
 が、それでも小池ファーストの勝利は、めでたいですよ。
 これで都政での自民の発言力は皆無に等しくなった。万々歳です。
 妖之佑は都民ではありませんが、池上彰さんによれば都の予算は大国でない諸外国の国家予算に匹敵するそうですからね。となれば都政の国に対する影響力は半端ない。実際、都が運営するはずの東京五輪は日本全土を巻き込むわけですし。ですから日本国民の一人として都議会選挙の結果は重要なのですよ。
 
 しかし、自民の爺ィどもは性根が腐りきってますね。
 例えば、どこぞの地方選の、しかも補欠選挙ですら、自民が勝てば「国民の信を得られた」と公言して国政への燃料に使う。
 にも関わらず、今回の大敗を受けて「地方選と国政とは無関係だ」と、うそぶく。
 もうね、二枚舌の老害どもは氏んでくれ。
 
 期待しないと言いましたが、小池さんにはぜひとも、やっていただきたいことがあります。
 都議会では自民の言うことなど完全無視して、どんどん数の論理で粛々と議決を進めていただきたい。何なら選挙で協力的だった公明と組んで、すべて手続き省略で強行採決のみで決めてもいい。他の政党はともかく、自公には、それを批判する権利などありませんからね。
 ぜひとも実行していただきたいですね。そのときの自民の顔こそ見ものですよ。公明は国会での実績もあるので、強硬採決には快く協力するんじゃないかな?(笑)
 
 それにしても安部はバカですね。アキバでの、あの大失態。防衛相並みの愚行でしょあれ。
 自分を批判する意見に対して「こんな人たち」と言い「負けるわけにはいかない」「政治を任せられない」とまで。反対意見を、その存在すら一切認めないという本音が出ましたね。そのうち「自民を政権から落とそう」という選挙活動の会合に共謀罪を適用して警察を踏み込ませますよ、まちがいなく。
 その正体を、ご丁寧にも自らの言葉で有権者に明かしてくれた。いやー、ガチの大バカですな。
 
 しかも明けて今日、選挙結果を「叱咤」と表現してますが、本当に苦労知らずのボンボンですね。
 叱咤というのは相手の改善を期待する行為です。でも、今回の選挙結果は安部自民が都民から愛想つかされたってことですよ。そこが判っていないんだから、お花畑な頭をしている。
 管も同様。安部の「こんな人たち」発言について記者に質問されても「問題ない」の一点張り。反省の色もなければ、事態を理解してもいない。どこまで殿様姿勢なんだかね。
 おごる平家を思い出しましたよ。「平家でない者は人でない」ってね。
 
 一つ良い対応策を安部に伝授してやろう。
 衆院を解散させてから、諸々の責任を認めた遺書を書いて自宅で切腹しなされ。痛いのが嫌なら服毒でもよろしい。
 さすれば浪花節な日本の有権者は総選挙で自民を大勝させるでありましょう。いわゆる同情票というやつです(かつて大平総理が急逝なさったとき、そうだったよな。弔い選挙って形になって争点を誤魔化された)。
 支持政党を持たない浮動層の有権者なんて、その程度なのだよ。チョロいのだよ。
 
 


 
□2017-07-04 百鬼夜行
 
 
 真の闇があった頃なら、ガチで怖がられてたんじゃないかな。
 
 と思ったりする百鬼夜行。
 
 


 
□2017-07-05 天一天上 (旧暦 閏皐月十二日)
 
 
 エグゼイドを廃版にしろ。
 
 と言われれば「研修医を消せ」と解釈しますわな。天才医でなくとも。
 で、「そこまでは望まん」と返して「研修医に寄生しているパラドを倒せ」と。そうすれば研修医のゲーム病が治り、その結果として変身適応能力も消える。つまりエグゼイドの存在が消える。
 上手く考えたものです、現社長。ゲーム病を治す、つまり治療だと言われれば道理が通ってしまう。それまで裏切り行為に苦しんでいた天才医の精神が一気に楽になるわけですよ。
 
 でも、脚本は、そんな天才医を解放するつもりなどサラサラなく。
 次回、天才医は究極の二択を強いられる様子……。
 
 


 
□2017-07-06 天しゃ、入谷朝顔市 (旧暦 閏皐月十三日)
 
 
 大雨、大変ですね。
 現地のかたがたには、お見舞い申し上げます。
 
 ニュースで「停電して固定電話が繋がらない場合は携帯で」と言ってたけど。
 厳密には、停電しても局が無事なら固定回線は繋がるからね。ただし黒電話だが(それが理由で、ウチは以前に使ってたのを処分せず保管してある)。
 契約がプッシュホン回線だと黒電話はギブアップだが、緑電話が停電でも使えるはず。
 
 
 
 不謹慎と言われるだろうが。
 前日のデブによるミサイル発射と、今日の九州の大雨と。
 ともに安部とお友だちどもは第kanゲイしているはず。めーyo卍解のチャンスだとね。
 それくらいのゲスどもなのだよ連中は。

 


 
□2017-07-07 小暑 (旧暦 閏皐月十四日)
 
 
 無理に七夕やらなくても、旧暦まで待てば星空になりますよ。
 
 焦らない焦らない。
 
 


 
□2017-07-09 望、浅草ほおずき市 (旧暦 閏皐月十六日)
 
 
 やべえ。メッチャ面白いやんけ。
 これ、スピンオフ作品としてシリーズ化とかしてくんないかな(いや、わりとマジで言ってます)。
 
『仮面タイガースプリンガー』って、どっかで見たようなタイトル……あ、『仮面ライダーストロンガー』か。
 いいのか? 東映だから問題なしか。
 
 モノポリーの素早さには感心します。もう日本から完全撤退したとは。そんな簡単に売却できるんですかね、あのマックス・ドームが。それとも撤退するからと捨て値で売ったか?
 ミスXはモノポリーを円満退社、虎の穴からも円満退……何て言うんだ? とにかく昭和に比べたら、ずっとホワイトな組織だということで。(;^_^A 「GWM」ロゴおよび、「ミスX」の名前&コスチュームの使用許可まで、ちゃっかり貰ってるし。
 それだけ、やり手なのに、なんでリサーチ不足? ギャップ萌えとか狙ってます?
 
 予告編から、ミスXが女子プロレスの活動に移行するだろうとは思っていたのですが。
 それでも、モノポリーのディーヴァを切り離して別働隊にする、みたく思ってましたら、まー裸一貫からの立ち上げというので、びっくり。資金なし状態、専属レスラー三人(+1)からのスタートって、バクチ打ちすぎや! そりゃ、空港で春菜の両肩を掴んだ迫力も納得です。背水の陣ってヤツですね。
 レディはともかく、ルリコさんまで引き込むとは。実は人望あるんだよな、ミスX。いや、サンドラさん。
 格安物件が元ジパングプロレス。まあ、縁起とか気にしてないっしょ。
 
 サンドラさんはケン高岡の情報を知らなかったと。
 ふくわらさんが流石なのか、あるいは単に世代の違いによるものか。
 
 にしてもケビンの扱いが…………笑う。
 
 オーディンさん、すっかり良い人になってて。
 あのタクマが素で会話できるようになってるってのが、たいしたものですオーディンさん。
 
 で、若松は何やってんだよ(爆)。
 
 マザーデビルの必殺技にやられたスプリンガーの様子が、まるで「デンジエンド」なんだが。
 いいのか? 東映だからいいのか(笑)。
 
 スプリンガーのロープ使い、往年の佐山タイガーを彷彿とさせてくれます。
 二段目と三段目のロープで体を横に一回転するあたりがね。
 
 これだけ「おしり」を連呼する物語も珍しい。
 各スポーツ紙も「おしり」だらけ。
 起死回生の必殺技も、おしり。
 まさに神回。
 
 これ、マジでスピンオフのシリーズ化してくんないかな(大事なことなので二度言いました)。
 
 
 
 最後の最後で、Wの対戦相手が、まさかのミスターNO。
 一部では「放送禁止レベル」とまで言われる、ミスターNO。
 旧作の「覆面ワールドリーグ戦」は、モンスター軍団とでも言いたくなるほどの濃ゆ〜い覆面レスラーたち勢揃いで、楽しかったんだよなー。
 今作の「覆面ワールドトーナメント」は、参加レスラーの半分以上がパチもんだったこともあって、そこが残念だった。
 ここでミスターNOを出してくるくらいなら、他に使い道なかったのかなぁ。
 
 
 
 提供クレジットの画像(およびエンドカードのイラスト)がタイガー、ダークにスプリンガーを加えた三人というのも洒落てました。
 ……ん? 三人のタイガー? 「サンドラ」→「さん どら」→「さん とら」→「三虎」? まさか、まさかね。
 
 


 
□2017-07-10 浅草四万六千日 (旧暦 閏皐月十七日)
 
 
『アトム ザ・ビギニング』
 
 観ましたよ、全話ちゃんと。
 で、感じたことは。
「これ、アトムでなくて、ええやん。あの二人も天馬とお茶の水でなくて、ええやん」
 でした。
 面白くないことはなかったです(だからと言って特に、観逃したら落ち込む、ってほどでもありませんが)。
 なんで『アトム』にしたのかな? そこだけが意味不明。
 ああ、もちろん原作と言うか漫画は未読ですから、そこのところは、よしなに。
 
 ちなみに、アトム開発に触れた前日譚としては、手塚先生ご本人が『アトム今昔物語』を描いておられます。
 まあ、この『今昔物語』も『鉄腕アトム』の複数ある世界線の一つにすぎないのですがね(アトムの最期って三つくらいあるよね、確か)。
 
 


 
□2017-07-12 初伏、草市 (旧暦 閏皐月十九日)
 
 
 天才医には辛い選択でしたが、第三者視点では至極あたりまえの結論。
 かたや生きていた頃の記録、かたや生身の人。どちらを取るかなど考えるまでもなく。
 
 と、ここまで考えて、はたと気づく事実。
 皆、家族や友人、恋人が生き返るからと仮面ライダークロニクルに手を出してますが。
 生き返りませんから。データを元に擬似体すなわちバグスターとして復元されるだけですから。新・元社長や監察医のようにね。
 
 ここらあたりを、なぜか衛生省は攻めない。幻夢のやりたい放題。
『エグゼイド』世界の日本政府って無能すぎませんか?
 
 て言うか、新・元社長が生身だった頃は、衛生省が強権発動でその身柄を拘束したというのに。
 なぜか今、現社長に対して、それをやらない。
 仮面ライダークロニクルを発禁にしないのも納得いきません。ゲームだから強制はできない、は理由になりません。ゲーム病などという非常識な危険が存在するのですから、ゲームであれ何であれ危険物としての処置ができないなんて、国家として機能停止してます。衛生省権限あるいは内閣権限で幻夢を業務停止にできない? あり得ないでしょ。
 本当なら、すでに政府の差し向けた暗殺部隊が幻夢に潜入していてもいいくらいなのですよ、現社長を排除するためにね。で、クロノスに虚しく撃退される。
 そういったシーンがカケラもないのは、リアリティに欠けますね。子供向けでも、そのくらいやっていいと思う。子供たちは、ちゃんとついてきますよ。大人が思っているほど子供はバカじゃない。
 
 リアリティと言うなら。
 今回、瀕死の重傷しかも心臓の損傷だったのを、天才医の手術で助かった無免許医ですが。
 たぶんスナイプは、すぐに現場復帰するんだろーなー。(棒
 だって残り二ヶ月半だろうしー、長々と入院してたら最終回も過ぎちまうー。(棒
 
 


 
□2017-07-14 (旧暦 閏皐月廿一日)
 
 
 懲りずに、また買ってしまった。
 絶対に、物欲に煽られ欲求不満へと追い込まれるのが判ってるのに。
 
『趣味の文具箱 42 日本の万年筆』
 
 万年筆は日本ですよ、ええ♪
 舶来品、何するものぞ(爆)。
 
 


 
□2017-07-15 (旧暦 閏皐月廿二日)
 
 
 『何かが空を飛んでいる』
 『何かが空を飛んでいる』
  稲生平太郎/国書刊行会

 UFO関連本を買ったの何年ぶりだろう。(;^_^A
 かつて出ていた本の復刻なのだそうで。お恥ずかしながら、この本の存在を刊行当時も復刻時も知りませんでした。ので、伝説的名著だということも知りませんでした。
「稲生平太郎」なる筆名から、筆者氏が不可思議系大好きな御仁だと容易に想像できます。それと同時に「不可思議に惑わされてなるものか」という気概も見え隠れ(笑)。
 奇っ怪なるものに踊らされることなく冷静に見ていこう、という姿勢が筆名から覗えるだけでなく、実際に本文も極めて冷静にUFO現象について考察されています。いや、これは勉強になります。
 筆者は学者さんでもあるそうで参考文献の量も半端なく、なるほど、これはUFO論文として、かなりのものだと生意気ながら思いました。
 附録の「泥の海――あるいは円盤文献瞥見」が、また見応えありです。この中でUFOディレクター矢追さんと、月刊ムーの提灯ライター並木さんがクソミソです(爆)。飛鳥昭雄氏の本は一つも紹介されてなかったな(藁々々々)。志水一夫さんの“矢追さん告発本”は妖之佑も購読しており、また「本まるごとでっちあげ」とされている本も購読していました。志水さんの主張には当時いちいちうなずけるものを感じましたし、「でっちあげ」本は読んで「なんじゃこりゃあ」と思ったものでした。不詳・妖之佑の感性も、そこまで悪くなかったんだなーと♪
 実のところ『何かが空を飛んでいる』は、この本全体の三分の一ほどしかありません。残りは著者が各誌に寄稿なさった論文やエッセイがいろいろと収録されています。UFOには触れていないものの、こちらもかなり専門的で読み応えがあります。巻末に『稲生物怪録』に関するエッセイを持ってきたのは著者の希望なのかな、編集さんのセンスなのかな。
 
 
 
 『実録 自衛隊パイロットたちが接近遭遇したUFO』
 『実録 自衛隊パイロットたちが接近遭遇したUFO』
  佐藤守/講談社

『何かが空を飛んでいる』を買うついでに手を出してしまったUFO本。
 元航空自衛官である著者が、かつての同僚や後輩に直接取材して得た目撃情報を収録したものです。残念ながら、ご本人は一度も目撃経験がないそうで。
 ここで言うUFOとは、純然たる「未確認飛行物体」です。「unknown」ってことですね。空の国防に携わってこられた著者ゆえに、レーダーや目視でその正体を補足できない飛行物体に対する具体的危機感を抱かざるを得ない。そういった気持ちから出来上がったのが、この本。本文中で何度も、自衛隊組織の石頭さを批判なさっています。目撃報告するパイロットを「貴様、居眠りでもしていたのか!」と一喝するのは簡単ですが、対象がもしも悪意ある侵略機だったら大変なことです。「unknown」を「unknown」のままに放置して良いはずがないのは、素人でも判ること。
 このへん、米軍はきちんとしてましたね。フー・ファイターやUFOが国防の脅威になるかどうかを軍としてしっかり調査していたことは、情報公開法に基づく裁判に負けて公文書が公開されたときに明らかになりましたから。
 日本は U.S.A. の悪いところは真似するクセに良いところを全然見習わないんだよなー。
 …………などと言いつつ、著者は取材を進めるにつれ、徐々にUFO異星人起源説に傾いてくんですけどね。(;^_^A
 
 なお、この本ですが。のちに、加筆・改題された新書版が出ています。妖之佑は情報不足で、やっちまいました(汗)。
 ですので興味を持たれたかたは、お値打ちな新書版になさるのが、よろしいかと。似たタイトル&黄色いカバーなので、すぐ判ると思います。
 
 


 
□2017-07-16 百鬼夜行
 
 
 熱帯夜とかだと妖怪さんたちも大変なんだろーなー。
 
 


 
□2017-07-17 下弦、祇園祭 (旧暦 閏皐月廿四日)
 
 
 ジョージ・A・ロメロ監督と言えば「ゾンビ映画の人」で通じると思いますし、そう呼んでも専門家氏から特に叱られたりしないと思います。
 ハリウッドは吸血鬼や人狼などについて、その本来の姿とかけ離れた今現在の一般的イメージを作ってきたわけですが。ことゾンビのイメージに限っては、ほぼロメロ監督お一人で築き上げたと言ってもいい。第一人者とかってレベルじゃないですよ。
 
 事あるごとに言ってますが、映画や漫画やアニメやゲームの、つまり我々が思い描くゾンビは完全なる創作物です。本来のブードゥー教のゾンビとは似ても似つかぬ全くの別物です。
 なのに別物のほうが“本物”扱いされるのはロメロ監督の功罪と言えなくもありませんが(苦笑)、しょせんは映画と理解できない層がバカすぎるんですよね。
 とにもかくにも、素材を巧みにアレンジ、エンタテインメントとして作り変える手腕は、やはり一流の証でしょう。そんな 20世紀の文化を担ってきた偉人が、また一人、旅立ってしまったわけです。
 
 R.I.P.
 
 


 
□2017-07-18 三隣亡 (旧暦 閏皐月廿五日)
 
 
 あかん。
 
 万年筆が欲しくてたまらん。
 
 今のところは十本ほど。(をいっ
 
 


 
□2017-07-19 土用 (旧暦 閏皐月廿六日)
 
 
 先月、えらい目に遭って。
 今月も戦々恐々。
 
 で、世間から数日遅れて、Windows 10 のセキュリティ更新をしてみました。
 
 はい大失敗。
 インスコ失敗のログが出来上がりです。わーい。
 
 何なんでしょうね。
 10 って最新の窓のはずで。なのに、7よりもトラブル頻発。
 それもセキュリティ更新でのトラブルですからね。大問題ですよ。
 
 今月のマンスリーとなる KB4025339(1607向け)が、インスコに失敗する事例が巷にも出ているそうです。
 て言うか、ほぼ毎月、トラブってねーか? 10 のマンスリーって。
 
 ログを見ますと、Flash Player の更新(KB4025376)と「悪意のある……削除ツール」(KB890830)の二つは普通に成功していました。
 失敗を繰り返しているのは「累積」のみ。これはもう 10 における「累積」形式の配布に問題があるとしか考えられません。
 ぶっちゃけ、付き合ってらんないレベルで、うんざりしてますよ。サブ機あらため二軍機だから我慢できてるだけで。
 
 このうえ、10 は年に二度、大型更新を強制するって言うじゃありませんか!
 ああ、現在配布されている「Creators Update」(1703)も、ちゃんとインスコ失敗しましたから。はい。
「Anniversary Update」(1607)のときも酷い目に遭ったので世間が落ち着いてからゆっくり、と思っていたのですが、まだまだ甘かったようで。
 月々の累積更新が1GB程度、年二回の大型更新が3GB強? こんなデカブツで失敗続きは、はっきり言って破壊活動並みの迷惑さですよ。MS社は年々バカに拍車がかかっているようですね。とにかく、Windows 10 に関しては理解に苦しむことだらけです。
 
 妖之佑の 10機は、あくまでも趣味の範囲、しかも二軍ですから、いいとして。
 個人事業者が仕事でPC使ってて、それが気づいたら 10 にされてたなんてケースだと、業務妨害された気にすらなりませんかね?
 いや、はっきり言って、毎日の仕事に追われている人が、例のに対して、いちいち対策なんて取ってられなかったと思いますよ。で、使い慣れていた 7 や 8.1 が、いつの間にか 10 になってて、毎月の更新でトラブルになる。冗談にも程があります。
 しかも笑えねーのが、10 Home だと使用者の知らぬ間に更新を済ませるって事実。これはユーザーにメンテは一切させないというMSの目論見でもあるわけですが、けっきょくは更新失敗のログが並ぶだけであって、PCが無防備なままオンラインしているって状況なんですよ。MS社の親切ってのは不思議な方向を向いてますよね。
 
 これは、あくまでも妖之佑の想像なのですが。
 市販の 10機に、ここまでの問題があるとは、さすがに考えにくく。
 毎月の不具合に泣かされているのは、7 や 8.1 からアブデした 10 に多いんじゃないのかな、ということ。
 10 の無料更新のとき、インスコ失敗の報告だけでなく、元のOSに戻そうとして致命傷を負い、リカバリしたという話も聞きました。10 にしたら具合が悪く。だからと元に戻したら使い物にならなくなった。酷い話です。「只ほど高い物はない」と昔の人は言いました。
 どだい、プログラム・フォルダやドキュメントの構成を変えずにOSだけをアップグレードというのが無理すぎたんじゃないのかな。
 もしそうなら、根本的解決は 10 のクリーン・インストールしかないのかもしれません。7 や 8.1 に上書きした 10 を騙し騙し使っても、永遠に幸せにはなれないのかもしれません。
 いよいよとなったら、妖之佑の二軍機も、1703 をクリーンインスコするかもです。環境の再構築がめんどいですが仕方ない。
 
 比べたら、XPの全盛期が一番良かったかな。
 
 ネット世界がOS……と言うか窓に偏る姿勢を捨ててくれないと、本当に困ります。
 リンゴやペンギンでも不便なくネットを利用できるように、頭の良い人たちには是非ともしていただきたいです。
 
 


 
□2017-07-22 中伏 (旧暦 閏皐月廿九日)
 
 
 正直、スプリンガーの大活躍で、もういいや、と思ったんですけどね。
 それまでのあれこれ全部を許せてしまう♪ それほどにスプリンガー話には、やられました(笑)。
 
 それでもまあ、いちおう駄文など書いてみますか。
 
 とにかく、虎の穴という組織をどう描きたかったかが判らなかった。
 というか、平成の虎の穴って、けっきょく何だったのか?
 
『タイガーマスクW』は『タイガーマスク』の続編のはずなのに、なぜか虎の穴に関してはリブートまたはリメイクになってしまっていたのが、まずかったかなと。例えるなら、本郷猛と一文字隼人がショッカーを倒した物語の続編は風見志郎がデストロンと闘うはずなのに、敵側がなぜかショッカーの蜘蛛男(しかも弱い)から繰り返すという形になっちまってる。
 新生・虎の穴としては過去のショッカー怪人(レスラー)をなぞらえず、デストロン怪人を出すべきだったと思うワケ。
 この点においては、宇宙プロレス連盟という新たな敵組織を登場させた『タイガーマスク二世』に分がある。
 
 ぶっちゃけ、敵側の虎はザ・サードだけで良かったんですよ。
 昭和の虎の穴を知っている視聴者からすれば、平成のビッグ、ブラック、キングの三人があまりにも弱すぎた。
 また、平成の虎の穴しか知らない視聴者からすれば、「おいおい、いったい何人タイガーが出てくるんだよ? まるでタイガーのバーゲンセールだ」となってしまう。実際、虎の大安売り状態でしたからね。
 組織の名が「虎の穴」なのだから虎の名を持つレスラーは別格でなければならない。昭和のビッグ、ブラック、キングは言わば大幹部であり、まちがいなく恐ろしい強敵だった。例えるなら、少なくとも初登場時のナッパ、ザーボン、ギニュー並みの脅威ではあった。もちろんタイガー・ザ・グレートはフリーザ級ですよ♪
 
 それらを知っているが故に、ザ・サードを始めとする平成の虎たちは皆、弱く見えてしまう。虎の穴そのものがヘタレ組織に見えてしまう。
 しかも、負傷したダークがそのまま契約満了できたほどに、ミスXが円満退職できたほどに、組織がホワイト。悪の組織とは程遠いですよね。ジパングプロレスを壊滅させたときの悪辣さは、どこに行ったのやら。正直、ふくわらさんが無理して足抜けしたレベルとも思えん。ミスXのことを考えれば、ふくわらさんも円満退職できたんじゃないのかな?
 
 けっきょくは、「『W』の虎の穴って何だったの?」となってしまう……。
 
 比較して。
 昭和の虎の穴を簡単に表現するなら、プロレス界のショッカーあるいは黒幽霊団です。
 
 見込みのある(ついでに、身寄りがなく行方不明になっても騒ぎにならない)少年を拉致同然にスカウトし、地獄の特訓場に放り込む。特訓とは名ばかりの単なる「振り落とし」を生き抜いた者だけが、まともな戦闘訓練(猛獣と素手で闘うのを「まとも」と言うならね)を経てレスラーとして世に送り出される。ちなみに、脱落した者はガチで死亡する。そういう性質の特訓だったのだよ。喰い物も、闘争心を煽るため満足に与えられず(空腹からのパンの奪い合いが、伊達直人と大門大吾がのちの親友となるきっかけ)、衣食住すべてが劣悪環境。
 虎の穴は表向けの看板を持たず、ただミスターXらマネージャーたちが表の顔として世界各地でレスラーを売り込む。虎の穴出身のレスラーは悪役しか許されず、とにかく観客から憎まれることを要求される。なぜなら悪役のほうがファイト・マネーが良く(『タイガーマスク』世界での話ね)、それは虎の穴への上納金(プロレス関連の全収入の50%! これを滞納して伊達直人は裏切り者となった)にも影響するから。なので、通常での負けは許されないが、反則負けだけは無問題、オールOK。憎まれれば憎まれるほど集客力が上がり、興行的にも外せないレスラーになる道理。
 それと、虎の穴の重要な収益が地下プロレスの興行。地下なので当然、非合法な試合となり、セレブたちから大金を巻き上げられる美味しい仕事のため、地下専門に活躍する虎の穴出身レスラーたちも多い。
 そもそも虎の穴は世界規模の犯罪シンジケートの下部組織であり、成り立ちからして非合法。よって、その存在は秘密とされ、作品世界での情報通と設定されているG馬場さんですら噂の範囲でしか知らず、その実態については何も知らないに等しい(ただし、漫画版では、馬場さんたちが虎の穴に肉迫するんだけどね)。
 虎の穴は打倒タイガーの切り札である赤き死の仮面が敗北したことを受け、それまでの旧態依然としたシゴキ方針から一転、近代化・効率化を図り、魔神像以外の設備すべてを建て直すだけでなく、それまでは拉致していた少年たちを、きちんとした契約によってスカウト、訓練は真っ当なカリキュラムに進化、野蛮な振り落としを廃止、生活環境も改善し好待遇。支配者の一人曰く「これからはムチではなくパンと毛布を与えるのだ」と(高岡拳太郎は、このタイミングで虎の穴に入る)。ただし、非合法組織であることに変わりはなく、脱走者は銃撃される。逃亡に成功しても暗殺される。また、裏切り者処刑の任務に失敗すれば自身が処刑される。ここは変わらない(拳太郎の同期生はほぼ、これらで命を落としている)。ちなみに、タイガー処刑に失敗した赤き死の仮面は、漫画版では魔神像の口(リングになっている)で死刑執行レスラーたちになぶり殺しにされ、アニメ版では奴隷同然の扱いで肉体労働に就かされてた。
 さて。裏切り者の処刑。具体的には、リングの上で殺すことを意味する。試合のうえでの事故という建前を使うわけね。一度で殺すわけではなく、次々と殺し屋レスラーが差し向けられ、同じ箇所を徹底的に攻撃され続ける。頭をやられ続けたレスラーは最後には発狂して走る列車に飛び込んだそうな。引退すれば? との問いには「人はいろいろな事故で亡くなるものだ」と答えておこうか。つまり裏切り者は必ず殺す。そうでないと組織としての規律が守れない。
 ああ、虎の穴のレスラーは足抜け不可だから。加齢や怪我などでの引退後のことは触れられていないものの、現役中に契約満了などという甘いものはないし、体力が衰えていない間に引退などということも無理だと思われ。虎の穴としては投資の回収をしなくてはならないからね。安易に辞めさせてなるものか、ってトコかな。
 
 どうです。見事にショッカーあるいは黒幽霊団でしょ。
 比べたら、平成の虎の穴って何に例えられますかね? 甘すぎて、見つからないな。
 
 長々と語りました。
 が、これでお判りいただけるかと思います。
 敵側が激甘なのですから、それに対するナオトやタクマの怒り・復讐心も、どうしてもぬるいものにしか見えなくなってしまう。
 伊達直人や高岡拳太郎の闘いはガチで命かかってましたからね。実際、大門は死んだし。必死さが違う、違いすぎた。
 
 ひょっとすると新日の意向が影響したのかもですが(オカダら実在の現役レスラーが“ショッカー怪人”と闘うわけにはいかない、的な?)。
 それなら「タイガーマスクをやるなよ」って話になるんですよね。同じく新日の全面協力を得たはずの『二世』は、敵側もブッ飛んでましたし、二世自身も色々な意味で超絶でしたっけ♪
『W』は現実に引きずられた作品だったと言えるのではないかと。そこが残念だと思います。
 だからかな、現実離れした『仮面タイガースプリンガー』は文句なく面白かった。
 
 


 
□2017-07-23 大暑、朔 (旧暦 水無月朔日)
 
 
 昭和の虎の穴のトップに立っていたのは三人の支配者、言わば三大幹部。
 ということで、少し数字の戯れ言なんぞ(笑)。
 
 
 
 唯一絶対神
 東西両横綱、再度の怪
 三方、三宝、三役、三種の神器、三度目の正直、日本三景、日本三名園、世界三大珍味、三大怪獣
 四天王、四大、四国
 陰陽五行、五智如来、五大尊明王、五大力菩薩
 六道
 七曜、七不思議、七度狐、七変化
 八相、天竜八部衆、八大地獄、狸の八畳敷き、関八州、八方美人
 九星、九字
 十一面観音
 黄道十二宮
 十六羅漢
 二十五菩薩
 三十三観音
 四十八手
 百貫、百面相、お百度
 666
 777
 八百屋、八百比丘尼
 千手観音、千日回峰行、千羽鶴、千枚通し
 よろず屋
 四万六千日
 八百万の神々
 三千大千世界
 
(ざっと羅列してみた。思い出したら随時、追加しちゃる)
 
 
 
 虎の穴の支配者たちもそうですが。悪の幹部って三人組が多くありませんかね。黒幽霊団の脳味噌とか、アニメ(『誰がために闘う』)版の黒幽霊団の三幹部とか、ゴルゴムの三大神官とか。これって「三役」から来てますかね?
「大」が付くと「三」って気がします。「三大」ですね。
「ウルトラ6兄弟」とかは、さすがに語る価値がないので書かなかった(爆)。
 七つの姿に化身するレインボーマンは、虹というよりは七曜からのものでしょう。七色仮面は……たぶん七変化からだろうな。
 一方の七である七不思議は、もう世界中の鉄板。世界七不思議に始まり、学校だの何だのと。ちなみに世界七不思議、全部言えますよね?
 八、百、千は日本では「たくさん」という意味があったはず。八百比丘尼も「八百歳」というより「どえらい超ご長寿」って意味だと思われ。怪人二十面相が「百面相」を名乗らなかったのは、お笑いではないという意思表示か。そう言えば十面鬼は、なんで「十面」だったんだろうね。
 数字のハッタリという面ではライダーV3が酷かった。「26の秘密」だの「四の弱点」だのと、やたら数字で引っ張ろうとしながら、どちらも自然消滅、フェードアウト……。
 
 あー、考えがまとまらない。
 こっちも思いついたら随時、加筆するってコトで。(をいをい
 
 


 
□2017-07-24 八せん始め、河童忌 (旧暦 水無月二日)
 
 
 『デロリンマン 1970・黒船編』
 『デロリンマン 1970・黒船編』
  ジョージ秋山/復刊ドットコム

 
「幻の」だの「カルト」だの「傑作」だのと言われ続けてきた作品が、ようやく刊行されました(先月のことですが)。
 
 読んでみて、結論から言いますと、そこまでたいした作品ではなかったです。
 この手の悲劇的ストーリとしては、当時の漫画界のレベルで見ても手塚、石森、横山には遠く及ばず。もっとも、ジョージ秋山さんはSFの人ではないので、そこまで望んではいけないでしょう。
 
 では、なぜこの作品が「幻の」「傑作」とまで言われたのか。
 それは、一連の『デロリンマン』作品の中、この「黒船編」のみ一度として単行本化されなかったからに他なりません。何せ、1970年掲載ということで、かれこれ 47年前。当時の雑誌を探すしか読む方法がないのですから「幻の」という表現は至極正しいのです。
 妖之佑の主観ですが、当時の少年ジャンプは単行本化に消極的だったように思えます。て言うか、今のように連載作品がほぼ例外なくコミック本化される状況からは、当時の業界全体がほど遠かった、と言うべきですか。
 同じジャンプで、ほぼ同時期に連載されたSF傑作の『ワースト』も単行本化に恵まれず、確か後に朝日ソノラマのサンコミックスから出たと思います。サンコミックスってのは、当時の単行本化にあぶれた作品たちにとっての駆け込み寺だったのかな。『デロリンマン』のジャンプ連載版も、ここだったし。かの『鉄腕アトム』も、ここから全21+1巻が出ていた記憶があります。『ゲゲゲの鬼太郎』も、ここが出してたはず。青年誌で連載していた『元祖大四畳半大物語』も、ここからの刊行だった。もうね、サンコミックスは元の掲載誌がバラバラでしたよ(笑)。
 
 閑話休題。
 
 この本に載っている解説によって、今まで曖昧だった点が明確になりました。
 整理しますと。
『デロリンマン』が連載されたのは、まず少年ジャンプ。それが終了して四年後に少年マガジンで物語をリセットしての仕切り直し連載。そして平成になって伝説マガジンで、昭和とは別人のデロリンマンを主役に据えて連載開始するも、雑誌そのものが休刊となり全三話で打ち切り頓挫状態(苦笑)。
 あれこれと微妙すぎる平成版は、この際、脇に置いときまして。(;^_^A
 マガジン版は講談社コミック(KC)『デロリンマン』全二巻に全話収録。
 一方のジャンプ版は「黒船編」のみならず、それ以外の話も割愛されてサンコミックス『元祖デロリンマン』全二巻に収録。強引に終わらせるため「紅トカゲ編」の途中で唐突な「END」ページを加筆させてまで話数カットしたのは、当時のコミック本に対する編集の姿勢が見え隠れしていて正直、不愉快。
 ちなみに、実質的復刻本として出てきた、さくらコミックス愛蔵版も、このサンコミックスに準拠している。というか、さくら出版が雑誌連載構成を無視してサンコミックスの構成を丸写ししたものと推測。
 さくらコミックス愛蔵版および徳間コミック文庫は、ジャンプ版だけでなくマガジン版の収録も不完全な尻切れ状態。編集はどいつもこいつも読者をナメてやがる(怒)。
 
 けっきょくのところ、当時の出版状況の中で「黒船編」は、特に意味もなくたまたま単行本化の機会に恵まれなかっただけ。それが、一人歩きして伝説化してしまったのだと思われます。
 確かに、それまでの流れから一転、衝撃的展開を経て完結しましたから、リアルタイムの読者はそれなりにショックを受けたでしょう。その人たちが大人になって語ったことを聞いた人、又聞きした人、それぞれの頭の中でどんどん理想像が成長していった。それが「黒船編」を「幻のカルト傑作」にまで昇格させた。
 希少性そのものが価値を生む典型だと思います。
 
 まあ、今回の刊行で「黒船編」も気軽に読めるようになり、ようやく正しい評価を受けられることになるわけで。
 健全化のためにも、歪な希少性などあってはならないということに尽きますね。
 
 内容について多くを語るのもアレです。
 興味のあるかたは、ぜひ読んでください。偉そうに言いましたが、当時のレベルで言えば、まちがいなく良作です。ただ、「SFか?」と問われると疑問ですが、そこはほら、「黒船」と銘打ってあるとおり、SFに姿を借りた“昭和維新”の物語と解釈すればいいのです。登場人物たちは幕末偉人たちの名を名乗ってますし、黒船に乗ってきたのはペルリ星人ですし。
 徳川の世を終わらせた黒船は合衆国からの使者だったが、1970年に日本に飛来した黒船は社会主義国家からの使者だった。この違いが運命の分かれ道ということに尽きます。
 とにかく、それまでゴミ扱いだったデロリンマンが「ついに自分の出番が来た」とばかりに生き生きと活躍してますよ♪
 
 それと。
 ジョージ秋山さんは佐藤総理が嫌いだったんだなぁ、と思いましたね。
 そう言えば、赤塚不二夫さんも佐藤総理を批判してたんだっけ。
 
 ついでに。
 70年安保での佐藤総理と、60年安保での岸総理とも、自分に批判的な集団を機動隊という武力で弾圧した。戦後の総理大臣で武力による思想弾圧をしたのは、この二人だけ。
 で、その二人と血の繋がった極右総理が誰かは言わずとも判ろう。
 
 これを機に、マガジン版や「黒船編」以外のジャンプ版も完全収録で再販・復刊してほしいですね。
 復刊ドットコムさんでも講談社さんでも集英社さんでも、どこでもいいからサー。
 
 


 
□2017-07-25 土用丑 (旧暦 水無月三日)
 
 
 鰻の完全養殖商業実用化マダー?
 
 


 
□2017-07-26 (旧暦 水無月四日)
 
 
 ほほぅ。
 
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1072470.html
 
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1707/26/news044.html
 
 ようやく Adobe が明言しましたか。
 移行が、すんなり進むと良いのですが。
 
 てーことは、ブラウザ・ゲームは順次、一旦サービス終了するってことでもありますね。
 一旦終えるついでに、人気タイトルは「2」に切り替える(しかもデータの引き継ぎなし! とかね)可能性が高いかな。つまり、絶好調なタイトルであっても 2019年後半あたりから課金を控えないと最悪、泣くことに。(藁
 
 


 
□2017-07-27 (旧暦 水無月五日)
 
 
 近年の赤い人は、某白猫さん並みに仕事が多岐に渡ってますね。
 
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1707/28/news035.html
 
 特別仕様の手帳に、そこまで興味はありませんが。
 これに伴って二次出荷されるという万年筆には惹かれます。アンテナ低くて、一次販売を知りませんでしたし。
 
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1701/31/news131.html
 
 プラチナ萬年筆製で、この外見で、ニブが 14金。
 ベースは #3776 CENTURY かな?
 と思い、ユーザーさんのレビュー記事を探しました。どうやら正解のようです。
 #3776 と言えばプラチナ製万年筆の定番。そして、センチュリーと言えば今のドル箱、稼ぎ頭。その限定特別仕様(ペン先に刻まれた公国紋章が、かなりのツボ♪)と考えれば、23,760円の価格は決して高くない。むしろ、お値打ち感すら(笑)。
 まあ、軸の素材にもよりますけどね。センチュリーで金ペンは定価一万円からありますし。セルロイド軸やブライヤ軸で三万円、エボナイト軸や屋久杉軸で五万円、などなど。
 う〜ん……買っちゃおうかなぁ? でも送料も含めたら、ほぼ 2.5万円かぁ……むー。いっそ、ニブだけ売ってくんないかなぁ(爆)。
 
 


 
□2017-07-28 (旧暦 水無月六日)
 
 本当に、あの無能で馬鹿で自意識過剰なだけのオバハンを、どうしてここまで庇い続けてきたのかが理解できません。
 けっきょく、ズルズルと引きずった挙げ句、ようやくの辞任。
 遅きに失するとは、このことで。自衛隊の士気は、歴史上最低にまで落ち込んでいるものと推察します。
 
 安部は閣僚が何かやらかすたびに「任命責任は自分にある」と口癖のように言ってきましたが、実のところ一度として、その「責任」とやらを取ったことはありません。今回も、けっきょくは本人が辞めたことで済ますつもりでしょう。
 自らの「任命責任」とやらで国防の危機すら招いた責任を取るべき段階ではないですかね。いくら苦労知らずのボンボンでも、それくらいは判るでしょ? 判らないなら○ね!
 
 
 
 言いたかないけど。
 不倫騒動の元アイドルとか、二位や二重など「2」が付いてまわる元キャスターとか、女性議員の資質の酷さ、脇の甘さが目立つ気がしてなりません。特に安部内閣の女性閣僚には一人として、まともな者がいませんし。
 男女差別するつもりはサラサラありませんが、ひょっとして政治については性差によって適正の優劣があるんじゃないのかな? と思えてしまいます。
 言われて悔しけりゃ、女性政治家のかたがたは、より一層、襟を正していただくしかないでしょう。……いや、これは男性政治家にも言えることですけどね。「政治家なんてロクでもない連中だ」というのを自ら証明してどうしますか?
 
 


 
□2017-07-28 百鬼夜行
 
 
 よー。
 
 


 
□2017-07-29 (旧暦 水無月七日)
 
 
 赤い人のみならず。
 こちらも出てたんですね、限定仕様の万年筆が。
 
http://www.zakzak.co.jp/eco/news/170712/prl1707120052-n1.html
 
 こちらはセーラー万年筆製ということで、外見からするとプロフェッショナルギアをベースにしているのかな?
 かつてあった『三つ目がとおる』全巻購入特典の万年筆と違って、どこも「販売するからには」と、きっちりした品を用意しますね。昔ならデザインだけでカネ取るところだけど、最近では真っ当な品でないと容赦なくネット上で叩かれるから。
 ただまあ、作品の性質上からもデザインがマンガマンガしてしまう分、赤い人の万年筆ほどの魅力は自分的にはないです。1946本のみ限定とされても食指はピクリとも動きません。ニブだけ、あるいはインクだけの単品販売だったら速攻で買うかもですが(笑)。
 
 言うまでもないことですが。
 ベースになったと思われるプロフェッショナルギアは優れた万年筆ですよ。二、三本ほど欲しいくらいです(「一本」と言わないところがイカれてやがる)。
 
 


 
□2017-07-30 三隣亡 (旧暦 水無月八日)
 
 
 闘っておられますなー。
 
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1707/29/news024.html
 
 経済的に余裕のある人だからこそできる闘いではあるでしょうね。
 これがカツカツの生活してる売れない人だと、神経磨り減らすことになってしまい、闘いの最後は自滅という運命が見え隠れ。何せ、相手は日本法人とは言え、海千山千の国際的大企業の一部ですから。
 
 こういう情報を目にするたびに、尼の利用を控えねば、とは思うのですよね。
 まあ実際、一時期に比べてかなり減りましたよ。ホビー関連の予約において代引き不可になったのが大きい。本も、なるべく本屋さんに足を運んで買うようには心がけてるつもりですし。ガンプラは上新の実店舗がお値段的にも在庫的にもよろし。ついでに言うと、尼の電子書籍は青空文庫などの無料本にしか手を出しとらん(笑)。
 黒猫さんの姿勢変更で、配送にも問題がチラホラ出てきているようですし、これまで一強の勢いだったところに、そろそろ陰がさしてきたのかな。
 
 とは言え、街を歩いてもなかなか見つからない物が検索であっさり発見できる便利さは、他に代え難いんですよね。店によっては物によっては取り寄せを露骨に面倒がる品が、ポチるだけて簡単に手に入る。この点は大いに評価できるし、他所も見習えと言いたいところ。
 なので、完全に縁切りということは無理だと思います。中華製の品々を買わざるを得ないのと同様のジレンマではありますね。
 要は一強にさえしなければ健全さは保たれる、のかな? ネット通販も、なるべくバラけて利用するようにしよう。
 
 


 
□2017-07-30 おお? おおっ!
 
 
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1073236.html
 
 タイレル P34 !!!!!!
 懐かしい。
 
 模型化するために実車を持っていたとは、びっくりです。
 さすがスケール模型の田宮♪
 
 これ、トミカにもなってたはずだけど、けっきょく買わなかったんだよなー。
 オイラの馬鹿馬鹿馬鹿。
 
 


 
□2017-07-31 上弦、愛宕千日詣 (旧暦 水無月九日)
 
 
 国内復活は、めでたいと思うものの。
 
 全幅が 1,800mm もある車をシビックと呼んでいいのだろうか?
 
 


 
□2017-07-31 庚申待ち
 
 
 でした。
 
 

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