納骨の流れ


 
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 原理原則で言うなら。
 四十九日が明けたら、遺骨を納骨できます。
 一般的には、四十九日法要の日か、百箇日法要のときか、だそうです。
 遺族親族の都合によっては、前倒しもあるそうです。
 
 ただ、これは決まりではないそうで。
 我が家も、この日程にはこだわらず、四十九日の後に時間の空いたタイミングで納骨しました。
 
 以下、簡単に流れを書きます。
 なお、我が家が契約している墓地は宗派不問ですが、管理しているお寺は曹洞宗です。なので、開眼法要と納骨式は曹洞宗のやりかたです。
 
 
 


 
 
 墓地専属の石屋さんに連絡。墓石への「名入れ」を依頼。
 これが済んでから納骨の日を決めるからと、あえて急がせないようにした。
 こっちも役所でのことなどなど、やること山ほどあるし(汗)。
 
 石屋さんが、墓地を管理するお寺と連絡を取り合って、墓石を外すための魂抜きの日取りを決める。
 遺族の立ち会いは不要とのこと。
 
 石屋さんから、名入れが終わった旨の連絡。
 お寺に連絡して納骨の相談。この際、開眼法要と納骨式に必要な物を教えてもらう。
 お寺から石屋さんに連絡が行き、お寺、石屋さん、我が家の日程の摺り合わせが完了。
 
 お寺に指示された紅白餅を和菓子屋さんに注文。
 他は、納骨の少し前あたりに、スーパーなどで買い揃える。
 
 石屋さんも気を遣ってくれて、必要品のリストを教えてくれた(お寺の情報と微妙に違ってたり……)。
 
 石屋さんから、名入れの請求書が届く。
 振り込みで支払い。
 
 納骨当日。
 早めに着いたにもかかわらず、石屋さんが祭壇の設置だけでなく、掃除まで済ませてくれていた。
 時刻になり、お坊さんが開眼法要を開始。続けて納骨式も。
 
 お坊さんに御布施と御膳料を。さらに埋葬許可証も手渡す。
 石屋さんに心付けを。
 そして解散。
 
 役目を終えた骨壺は、石屋さんが持ち帰って処分してくれた。
 
 
 


 
 
 必要なものを書き並べます。
 (開眼法要と納骨式を一緒に執り行う場合)
 
 
※ 遺骨(骨壺)
 
 故人がおられなくては、何も始まらない。
 うっかりが無いように、ご注意を。
 
 
※ 埋葬許可証
 
 これが無くては何も始まらない。その2。
 
 
※ 骨袋
 
 地域によって違うが。
 骨壺ごと納骨しない地域では、遺骨を布袋に移し替えて納骨する。
 そのための袋は、葬儀屋さんにお世話になった場合は葬儀屋さんから渡される。
 手作りしても良し。その場合、素材は土に還るものを選ぶこと。
 
 
※ 焼香台、皿、湯飲み、三宝、祭壇
 
 石屋さんに納骨式の手伝いを依頼すると用意してもらえる。
 と思う。
 
 
※ 洗米(ひとつかみ)、塩(ひとつかみ)、朱蝋燭一対、線香一束
 
 これらも石屋さんが用意してくれるかもしれない。
 
 
※ 細い毛筆
 
 習字用の小筆よりも、日本画用の面相筆が良い。
 無論、新品未使用に限る。
 
 
※ 紅白の餅または饅頭
 
 墓を故人の家とするなら「新居完成」の意味があり祝い事となるから紅白。
 鏡餅のように大小で一組。上が紅で下が白。
 和菓子屋さんに「お墓の開眼法要」と言って頼めばOK。
 なお、納骨式のみの場合は白餅。
 
 
※ 清酒
 
 一番小さな一合瓶でOK。
 ただし、カップ酒はNG。
 
 
※ 花束一対
 
 色や種類は任意だが、必ず菊を入れること。
 そして、棘のある種類は絶対に入れない。
 
 
※ 海の物
 
 昆布、ワカメ、ひじきなどの乾物。
 パックのままでOK。
 
 
※ 山の物
 
 椎茸など茸類の乾物。
 パックのままでOK。
 
 
※ 野菜
 
 それぞれ奇数個(大きい物は一個)で。
 冬は蕪、夏は胡瓜や茄子など、季節物がベター。
 葉ものより、根菜や芋類が扱いやすいと思う。
 
 
※ 果実
 
 野菜同様、それぞれ奇数個で。
 夏は桃、秋は柿や梨、冬は林檎や蜜柑など、季節物がベター。
 
 
※ 現金
 
 お寺さんへの御布施などや、石屋さんへの心付け。
 これも、うっかりが怖い。
 
 
 


Tips っぽいもの


※ 御布施など
 
 お寺さんへの、納骨に関わる御布施としては。
 名入れのために墓石を外す際に、魂抜きの法要がある。これが一件。
 そして、開眼法要と納骨式。これを同じ日にするなら、まとめて一件。
 合わせて二件分の御布施が必要。合計した額を納骨後にお渡しする。
 相場は地域ごとに違うと思われる。
 なお、納骨の後に会食をしない場合は、御膳料をお渡しする。
 また、お寺と墓地が離れている場合、御車代も。
 
※ 石屋さんへの支払いなど
 
 石屋さんによって、名入れと納骨式とで別料金になったりならなかったりする。
 納骨に際して墓石のパーツを手で少し動かすだけなら、名入れの料金に含まれているかもしれない。
 複数人や機械で墓石を動かす作業なら、たぶん別料金になる。
 提示・請求が名入れの料金のみの場合、納骨式のお手伝いには心付けを渡したほうがいい。
 名入れと別に納骨式の名目で料金が提示・請求されているなら、心付け不要。
 ただし、地域によって慣習が違うので、要確認。
 
※ プチ裏技?
 
 前もって日取りの相談のときにでも、こっそりと、
 石屋さんに「お寺さんへの御布施はどのくらい?」と、
 お坊さんに「石屋さんへのお礼はどのくらい?」と、
 相談するのがGJかもしれん。
 
※ 紅白餅
 
 和菓子屋さんに注文する際、日程に充分な余裕を取らないと間に合わないかもしれない。
 餅は一升単位で搗くので、少量の注文では、タイミングが合わないと和菓子屋さんも困る。
 ただし、抜け道はある。
 餅がタイミング合わない場合は、紅白饅頭でOK。
 これを紅白餅同様に鏡餅の形にしてもらう。つまり、上が紅で下が白。
 あるいは、普通サイズの紅白饅頭を五、六個くらいでも良し。
 これも地域差がありそうなので調べるの必須。
 
 
 


 
 
 そもそも、墓地や墓石を用意するタイミングですが。
 墓地も墓石も相続の対象となります。が、信仰に関するものということで相続税は非課税です。
 ここで重要なのが購入(と言うか契約?)のタイミング。
 亡くなったかたがご本人名義で生前に墓地墓石を用意しておられた場合のみ、相続扱いとなります。
 亡くなったのを受けて遺族がお墓を用意した、というのは「墓の相続」ではなく、普通の支払いに過ぎません。よって、遺産からお墓の代金分を控除、などという扱いにはなりません。お墓の費用であっても相続税の非課税対象とはならないのです。相続ですらありませんし。
 つまり、同じお高いお墓を買うのであれば、生前に済ませておくほうが節税対策となるわけです。
 無論、先祖代々の古いお墓であれば、何も気にする必要はありませんね。
 
 以上のことは佛壇でも同様です。