無駄な時間だった
物語のキーとなるアイテム、レミントン・ダブル・デリンジャー(のレプリカ)。
中折れ、シングル・アクション、二連発のミニ拳銃です。
各メーカーから様々な口径バリエーション(マグナム弾用まで!)のクローンがあり、劇中のがどれに相当するのか不明ではありますが。
「レミントン」と言うからには、本家レミントン社 M95 のレプリカであってほしい。
であれば、口径はリム・ファイアの .41ショートであるべきです。
しかしながら、劇中ではカートリッジが長く、しかもセンター・ファイアとなっており、矛盾が生じます。
美少女幽霊の「一応、実用できるレベルにはしてあるの。」という台詞から、改造をしたのだと解釈すれば、それこそ「一応」解決できますが。
.41リム・ファイア用を無理に .357マグナムあたりにリチェンバリングしたら、銃に良くないですよ。リムとセンターで、ハンマーの構造も作り直さないといけませんし。
百歩譲って、レミントンをパクった他社製の強力弾用クローン銃を複製したとして。
構えが問題。
ダブル・デリンジャーは小型と言うには小さすぎて、ガチの「手のひらサイズ」です。
ですので、普通の拳銃のようには握れません。小指と、下手すると薬指も遊んでしまいます。
デリンジャーの正しいとされる握りかたは、親指と薬指と小指でグリップを握り、人差し指を銃身に添え、トリガーは中指で引きます。手で包み込むようにしないと、その小さすぎるブツを安定させられない。
レミントンのデリンジャーを大胆にアレンジ、一応の実用レベルにしたハイスタンダード社の D-100 および D-101(中折れ、ダブル・アクション、.22ロングライフル、二連発)を軽快に大量に操る、ベルナルデリ保険協会の災害調査員、メリル・ストライフ嬢の握りかたが正しいのです。
劇中のメイドロボットの握りかたは、『ルパン三世』第二期OPにあった、口紅を装填した峰不二子の握りかたと同様、危険です。あれでは、すっぽ抜けかねん(て言うか、不二子のデリンジャーはデカすぎますわ。中折れの支点も逆だし)。
そもそも、デリンジャー銃は護身用・暗殺用として隠し持つアイテムなので、手の中に隠したまま相手に押し付けるように撃つのがデフォ。よって、ガバやパイソンなどみたく、両手でバッと構えること自体、不自然なんですよ。しかも、遠くの標的を狙うってのが無理筋。まだ、.25ACP のジュニア・コルトのほうが的に当たるってばよ。
なお、指の長い人は、銃身に添えた人差し指が銃口より前に出ないよう工夫してくださいね。さもないと、マズル・フラッシュで指先を火傷します。
さらに余談。
デリンジャー銃は、レミントンが元祖ではありません。
それより古く、パーカッション式の単発銃が元祖です。作ったのは、デリンジャーさん。エイブラハム・リンカーン大統領の暗殺に使われた銃として、不名誉に有名ですね。
レミントンは、これを元に、設計当時の現代銃として使えるレベルにアップグレードしたのです。
それをまた、ハイスタンダードがアップグレードした。
さらには、COP社の COP.357(中折れ、ダブル・アクション、.357マグナム、四連発)も、一部にはデリンジャーと呼ばれます。ええと確か、RN探偵社の野上麗香が持ってたはず。ま、ぶっちゃけ私なら、COP を持つくらいなら、素直にチーフ・スペシャルを選びますけどね。麗香は阿呆かと(笑)。