その8・よる


 
道草に戻る
 
 
 
 
 夜の空気だけが持っている、あの匂いが好きだ。
 同じ場所であっても、昼間には決して存在しない、あの独特の匂いが。
 
 これを感じたくて、夜中に、外に出たりする。
 星が出ていることもある。
 月が雲間から、ちらちらしていることもある。
 
 だが、やはり、あの独特の匂いがする。
 その空気を鼻から吸い込む。
 
 ああ、夜なんだ。
 
 そう感じる。
 
 夜。
 
 実に不思議な刻。
 
 そして。
 
 不思議な空気。
 
 
 
 
2001.11.01.の日記より

 
 
庭に出る

 
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