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道草に戻る
またまた、京都に行ってきた。
他の所にも行けばいいと思うのだが、京都が、わりと行きやすい距離にあるのだ。
訪れてない場所もたくさんあるし、当分は京都オンリーかも。
で、今回は、JR奈良線沿いに何ヶ所か。
一ヶ所目。
宇治。
しょっぱなにやってしまった。
妖之佑は根っからの方向音痴で、初めての場所では、ほぼ確実に逆方向に進む習性がある。
宇治駅から、いきなりこの失敗をやらかし、ずんずん淋しいほうに進んでしまった。
道を訊いた地元のかた、きっと笑ってるだろーなー。
で、平等院。
ここは実は期待外れだったかも。
たしかに広くて綺麗な所ではあるが、ただそれだけ。
目玉の鳳凰堂――10円硬貨の表の絵柄のヤツね――には別途拝観料が必要。おまけに時間制限されるので、遠巻きに眺めるだけにしておいた。これで充分。
それよりは、鳳翔館(国宝等の展示館)のほうが見応えはあったといえる。
面白かったのは「雲中供養菩薩」という、いってみれば菩薩さんで構成された楽団の像だ。いろんな楽器をお持ちになっておられて、実に興味深い。
これが52体あるそうで、これに一対の鳳凰を加えた54体の図柄で、ぬわんと、お土産用のトランプ(\900)を用意してたりするのだ!
かなりおバカな発想ではあるが、売店にあるものの中では、これが一等光っていた。もちろん買いました。はい。
帰り際に気づいたのだが、境内の隅っこに「扇の芝」という所があって、ここは、あの源三位入道頼政が自刃した場所なのだそうだ。
妖之佑は詳しくは知らないが、確か怪鳥・鵺を退治なさった武将であったと記憶している。
見落とさなくてよかったー。
宇治駅に戻ってから、平等院の近くに橋姫神社というのがあることを知る。
宇治川の橋姫様……。
しまった! 失念してたァ!!
しかし、橋姫様と聞いて放ってはおけない。
引き返して、ちゃんとお参りした。すんごく小さな社で、見落とすのが普通な所だったのだが。
でも、いわれのしっかりした神社なので、帰る前に気づくことができて、本当によかった。
ポニー伯爵さまへ私信。
平等院では修学旅行の一団と、かちあいました。
ぽにてな女の子が、いっぱいでしたよー♪
黄檗。
ここには、かの有名な黄檗山萬福寺がある。
歴史的には、京にあっては比較的新しいお寺だ。
が、妖之佑は、こと禅宗に関しては、道元さんや栄西さんよりも、ここの創始者である隠元さんに強く魅かれるのである。
ここでは予約しておくことで普茶料理(要するに精進料理)をいただけるのだが、面倒臭がりな妖之佑は予約していなかった。
が、ドタキャンでもあったのか、普茶点心(お弁当ね)には数に余裕があるとのことで、急遽、お昼はこれに決定。
美味しかったァ。
鞘遠藤、筍、蕨、凍豆腐、生麸、椎茸の煮物。
大葉、薩摩芋、紅生姜、ピーマン、蒟蒻の天麸羅。
胡麻豆腐(これが絶品♪)。
湯葉と三ッ葉の入った薄味のお椀。
ごはん。
そして茶団子。
肉や魚などなくとも、これだけ美味しい料理ができるのだなぁと、感心。
あるいは、自分がそれだけ歳を取ったということかも……。(;^^A
欲を言えば、畳の上でいただきたかった。
ロビーの椅子では、雰囲気がよろしくない。しかも、サーヴィスというかPRというか、かの名番組『極める』の、萬福寺を紹介した回のヴィデオをかけてくれたりするのだ。
妖之佑のお家は、食事の時はTVを観ない。だから落ち着かなかったの。残念。
大きなお寺は、どーしても観光地化してしまうのだなぁ。と、少しがっかり。
境内のどこかでは、鴬がよく通る声で鳴いていた♪
伏見。
いわずと知れた、全国に無数に存在する伏見系稲荷の大元、伏見稲荷大社がある。
いっぺん、例の朱鳥居の群れをくぐってみたかったのよねー。
実は、ただそれだけだったりする。
奥の奥まで進む根性は、その時点で残ってはいなかった。
それよりも、稲荷駅の前にある個人経営の家電屋さんが気になったりする。
大阪に本社を置く某大手電気メーカー系のお店なのだが、ピンクレディーのポスターが貼ってあったのだ。
昔販売されていた「ペッパー」という名のポケット・ラジオの販促ポスターだ。
なんで?
と思い、店を覗いてみたかったのだが、ご主人らしいおっちゃんがケンタッキーおじさんよろしく入り口につっ立ってるもんだから、ジロジロと見るわけにもいかず、その場をあとにした。
昔を振り返るキャンペーンとかでも、やってるのかしらん? あのメーカーさん。
あるいは、あのお店の新陳代謝が極端に悪いのかも……。
だとしたら、ホコリかぶった品物が裏に残ってることもあるかも……。
ああ、入ってみるべきだったかなー。
って――
お稲荷さんと、全然関係ないじゃん。
ポニー伯爵さまへ私信・2
伏見稲荷の境内では、紅白の衣装に身を包んだ、ぽにてならぬひっつめ髪の巫女さんがいっぱいでしたよー♪
天気が良かったのは何よりなのだが、紫外線が強いのか、妙に疲れた。
これからの季節、お出かけには帽子が必須かもしれない。
2001.06.02.の日記より
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庭に出る
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