Communicator



 
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コミュニケーター
 Starfleet 制式の通信機「コミュニケーター」です。携帯型のこれで、周回軌道を回る母船との通信ができます。また、上陸班同士での通話も可能です。
 ただし映像機能は無く、音声のみです。データ送信機能も無さそうなのが少し物足りないですね。
 21世紀のカメラ付き携帯電話よりひとまわり大きいのも悩みの種……でしょうか?(苦笑)

コミュニケーター
 蓋(おそらくアンテナを兼ねています)を開くと、起動音とともに起動します。
 また、閉じているときでも、連絡が入れば呼び出し音が鳴ります。

コミュニケーター
 ランプは左から黄、赤、緑(青?)です。
 下の二つのスイッチは、おそらく呼び出し用とか調整用とかのものだと思われます。
 上の円い部分は、起動中ずっと回転しています。


 今の携帯電話と比べても旧態依然の感が否めませんが。
 ですが、最初の『STAR TREK』(T.O.S.)が制作されたのが、たしか1966年からですので、当時のSF考証では、これが精一杯だったものだと好意的に推測します。
 ただ、ほぼ同時代に日本で制作された『ウルトラセブン』のウルトラ警備隊員が手首に着けているビデオシーバーはTV電話のように相手の顔を見て通話ができますので、厳しい言いかたをすれば、当時の『STAR TREK』のスタッフには「まだまだだね」という言葉を贈るべきなのでしょうか(笑)。
 弁護をしますなら、地上にいる者が成層圏よりもっと上を飛ぶ宇宙船との通話を、こんな小さな代物でできてしまうのですから、「さすが23世紀!」なのかもしれませんね。
 なお、『STAR TREK』のパイロット・フィルムおよび、ごくごく初期の回は、コミュニケーターはさらに大きなサイズで、より角張った箱のようなデザインでした。
 TVシリーズ第二作『STAR TREK The Next Generation』(T.N.G.)以降のコミュニケーターは、Starfleet の紋章を象ったバッヂ型になり、第一シリーズ(T.O.S.)からの年月の流れを感じさせますが、個人的には、あれは『ウルトラマン』の科学特捜隊の流星バッヂをパクったのだと信じていますので、好意的には捉えられません(爆)。
 
 玩具としての話に切り替えますが。
 劇中の設定どおり、蓋を開くと起動音が鳴り、円い部分が回り始めます。閉じると電源が切れます。
 二つあるボタンの右側を押しますと、周波数を調整でもしているかのようなノイズ音が鳴ります。
 左側のボタンを押しますと、赤いランプが点滅します。
 さらに、底辺の隠しボタンを押しますと、呼び出し音まで鳴ります。
 なお、パッケージの説明によりますと、音はTV作品のものからデジタル・リマスタリングしているそうです。ただし、再生用のパーツがかなり安物なのか、樹脂製ボディが鳴るためか、せっかくのリマスタリング音が割れてしまいます。
 使う電池は単三を二本。電池の入れ替えには、不便なことに+ドライバーが必要です。こういったあたり、同じ「Made in China」でも、日本のメーカーが企画すると出来具合がダンチなのですが……アメリカ人はアバウトですからねぇ。
 メーカーは不明です。が、パッケージに「STAR TREK THE EXPERIENCE™」という名前があり、調べてみますと、これはラスヴェガスに在る『STAR TREK』をテーマにしたアミューズメント・パークなのだそうです。とすると、ここだけで売られているお土産品なのかもしれませんね。
 妖之佑は日本の通販サイトで購入しました。個人輸入のためでしょう、ぶっちゃけ高かったです。(;^_^A
(ちなみに、開封してすぐに、どこからか小さな樹脂のカケラが転がり出た。今のところ問題なく遊べているが……なんか怖い。さすがはアメリカン!)
 
 なお、劇中のコミュニケーターとトライコーダーについては、「Ex Astris Scientia - Bernd Schneider's Star Trek Site」というサイトさんの「Galleries」→「Starfleet Communicators and Computers」に解説があります。
 
 
 追記です。
『STAR TREK』(T.O.S.)の設定資料本『STAR TREK STARFLEET TECHNICAL MANUAL』にコミュニケーターの外観および回路図(!)が掲載されています。
 これによると、やはりカバーはアンテナを兼ねているようです。
 驚いたのが回路図です。なんとコミュニケーターは三石のトランジスタと二石のダイオードで構成されたソリッドステート回路だったのです! しかも、バッテリーには006Pを使用!!(ぶっちゃけ、ありえない)
 さすがに1960年代に考案された設定ですね。当時の高性能ラジオと言えば五球もしくは六石スーパーの時代ですから。
 あえて好意的に解釈しますと、石を高性能化することによって回路を単純にできた、と言えますか(弁護もかなり苦しい)。

 
 

 
 
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