★
戻る
重力サーベルというのは、松本作品における白兵戦のメインとなる武器です。その名のとおり、チャンバラに用いられます。
原理についての説明は作品中では皆無なのですが、名称から察するに、先端にグラビティ・コントローラーもしくはマイクロ・ブラックホールに近いものを据えてあり、それが発するピンポイントの重力により、触れたものを斬ったり貫いたりするのではないかと。
まあ言ってしまえば、松本作品に真面目なSF考証など、ほぼ無意味なんですけどね(笑)。
© 松本零士・東映アニメーション
まずは全体像。
大人向けのサイズですから、長いです。約1m。
|
先端部分。作中の形をきちんと再現してあります。
ここが普通のサーベルで言う切っ先に当たります。到底、斬れるようなデザインではありませんが、これが作中では斬れるんですね。
|
刀身の中間地点です。
原作でもこのような形だったかどうか、ちょっと記憶が定かではありません。
玩具としては、ここがパーツの分割点です。
|
柄の部分です。
塗装は全体に汚しをかけたウェザリング仕様になっており、良い雰囲気なのです。
ところでこれ、どう見ても銃のグリップですよね(笑)。
|
それもそのはず。
重力サーベルは、長銃身の拳銃としても使える代物なのです。
キャプテン・ハーロックは短銃を使わず、もっぱらこの重力サーベルで敵を撃っていましたっけ。
あくまでも想像なんですが。コルト社製シングル・アクション・アーミー(所謂「ピースメーカー」)の長銃身カスタムである「バントライン・スペシャル」が元ネタなんじゃないかと個人的には思っています。
基本デザインは、同じ松本氏によってデザインされた『宇宙戦艦ヤマト』の制式拳銃「コスモガン」に近いものです。すなわち、実銃である大日本帝國軍制式の十四年式自動拳銃(俗に「南部14年式」と呼称される物)をモチーフにしていますね、明らかに。
|
このアングルで見ると銃。
不思議なデザインですね。
ちなみに、トリガーにはスプリングが仕込まれてあり、引くと適度な抵抗感があります。
反面、ボルトが前後しないのは残念ですが、景品ですからねぇ……。
これを入手して初めて、ガードの内側に照準器があることを知りましたよ。
いつも、ハーロックがどうやって狙いを定めているのか不思議だったんですよね(笑)。
|
ちなみに、パッケージがこれです。
この中に三分割状態で入っていました。
|
重力サーベルは、特に誰特有の武器ということもなく、松本作品世界では広く普及している武装のようです。
少年マガジン版『クイーン・エメラルダス』では、エメラルダスやトチローだけでなく敵キャラも使っていましたし、少年キング版『銀河鉄道999』にてメーテルが腕前を披露してもくれました。プレイコミック版『宇宙海賊キャプテンハーロック』でも、マゾーン兵士が使っていたような気がします。
つまり、ここで申しておきたいのは、決してこれはトチローの専売特許ではないはず、ということです。
細かな事については、次の頁でまとめて。はい。
★
庭に出る
|