オリンパス BCL-0980 を試してみました。

 

 ご存じのとおり、オリンパス BCL-0980 は、マイクロ4/3マウントの魚眼レンズです。ただの魚眼ではなく、「ボディーキャップレンズ」と称し低価格を実現、キャップ代わりにボディに着けて気軽に撮影しましょうというレンズのようです。実際、定価も実売価格も、魚眼というよりトイ・レンズと言いたくなるほどお安いです。
「0980」の前二桁は焦点距離を、後二桁はF値を意味しています。つまり、9mm F8.0 ということですね。
 これの前に、BCL-1580 という広角レンズが出ています。↑と同じで「1580」は 15mm F8.0 を示しています。同一シリーズなので、こちらも安価です。広角を持っておらず、とりあえず一本、というのなら、0980 よりも 1580 がオススメですね。マイクロ4/3マウントのボディにならメーカー問わず装着できるはずです。
 ただし、このシリーズはマニュアル・フォーカス(と言うよりゾーン・フォーカスに近い)です。しかもF値は8で固定です。ボディと情報交換する機能も皆無です(そもそも電子接点がない)。ここを理解していないと、買ったあとで困りますので。そこんトコよろしく。
 
 それでは、下手クソな試し撮りをば。
 なお、ボディはオリンパス PEN E-PL2 です。

 

魚眼写真

 本当はビル群の道の真ん中に立つ、という定番をやりたかったのですが、怖いし通行の邪魔なので歩道橋の上で撮りました。
 下側の曲がってるのは歩道橋の手すり、左側のビルと一緒に曲がってるのは影でお判りのとおり中央分離帯に立つ照明の支柱です。
 レンズのクセが判りやすいかと思います。
 周辺光量は、それほど減衰してない感じですね。

 

魚眼写真

 歩道から反対側の歩道を臨む形で撮ってみました。
 ビルの写りで判るように画面中央部分でも歪みが生じていますので、やはり広角でなく魚眼ですね。広角として使うのは少し無理があるかなと思いました。

 

魚眼写真

 歩道の上、地下鉄駅への階段(画面右端に見切れてる)近くから交差点を写す。
 この広さは快感ですね。通常の広角では、ここまでできませんから♪

 

魚眼写真

 下がってないっスよ。車道になんて出てないっスよ。
 歩道上から、その歩道に面した郵便局を撮りました。それでも建物全体が入ってしまうのは流石です!

 

 とにかく楽しいレンズです。
 なにせ、まともな魚眼はメッチャお高くて、気軽に撮影というのが厳しいですからね。
 魚眼にせよ超広角にせよ、その前玉の出っ張った形状ゆえ保護フィルターを着けられず、ために撮影中はさぞや神経を磨り減らすことと思います(持ってないから、その気持ちを想像するしかない)。
 その点、この 0980 は本当に気軽に使えます。もちろん傷ついたり壊れたりしたら嫌ですけど、精神へのダメージは本格的レンズより確実に少なくてすむはず。そこが良いですね。しかも写してみて、妖之佑のようなド素人には出来すぎたレンズだと思います。もう、これで充分っしょ♪
 街歩きに「あえてこれ一本だけ」というのは、標準レンズと広角をいちいち付け替えるとか、嵩張るズーム・レンズとかよりも軽快に写せますので、かなりアリだと思います。歪みをレンズの個性と受け入れられれば、ですけどね。歪みが嫌だというかたは 1580 がいいと思いますよ。
 
 F8 固定なので絞りを考える必要が、そもそもなく。シャッター・スピードだけ決めればいい。特に意図しないなら、AEがベターでしょうね。
 ピントはレバーで切り替えます。0.2mの接写、パン・フォーカス、∞、レンズ・バリアを閉じるの4ポジションのみです。この選択肢の少なさも撮影のフットワークに貢献しています。
 ただし、レバーのストップが超甘く、バリアを閉じてカバンに入れるのも不安なほどです。使わないときにカメラ・ケースで前側の保護は必須だと思いますよ。ここは改善していただきたい部分ですね。
 ちなみに、バリヤを閉じる際、レンズの前玉が引っ込みます。逆に言うと、バリアを開くと前玉がヒョコッと出てきます。何と言いますか、可愛いです(笑)。
 
 本家を持っていない、借りて使ったこともない自分が言うのは、さすがに生意気が過ぎるとも思うのですが。
 それでも、あえて、この 0980 を「なんちゃってホロゴン」と呼びたいと思います♪
 これで大自然の景色とか撮りたいですね。

 

 いつもの Dibas32 で縮小すると多少の歪みができる場合があるので、歪みそのものを見たい今回は、GIMP で縮小と、あと明るさ&コントラストの調整を実施。
 そのうえで、Dibas32 で、そのまま保存しなおして Jpeg の軽量化をしました。

 

 Copyright © 2016 Ayanosuke.    
 All rights reserved.